【金融】プレーンバニラの意味とは【オプション/スワップ】

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デリバティブにおけるプレーンバニラ商品の意味

プレーンバニラとは「（取引条件が）最もシンプルな」という意味である。
由来としてはアイスクリームの「プレーンバニラ」から来ており、「最もシンプルなフレーバー」というニュアンスである。

「プレーン」を略して、単に「バニラ」と言うこともあるし、
「バニラ」を略して、単に「プレーン」と言うこともある。

デリバティブは顧客のニーズに合わせて、取引条件をいくらでもカスタマイズできる金融商品である。このため、複雑な条件を付けようと思えばいくらでも付けられる。
このように複雑な条件が付けられたデリバティブのことを総称して「エキゾチックデリバティブ」と呼ぶことがある。エキゾチックデリバティブの範囲は非常に広く、多くの種類がある。
ざっくり言うと、プレーンバニラはエキゾチックの反対語である。

では具体的にプレーンバニラなデリバティブとはどのような取引なのか。
以下では

オプション
（金利）スワップ

の順に見ていく。

プレーンバニラオプションとは

プレーンバニラオプションとは次のようなオプションである。

権利行使ができる日は満期日のみ（ヨーロピアンタイプ）
権利行使された場合に受け払いされるペイオフのタイプは、コールまたはプット

つまり、ただのヨーロピアンコールまたはヨーロピアンプットである。

ヨーロピアンコールとは、買い手が満期日に権利行使すると（原資産価格－行使価格）を売り手から受け取るオプション（つまり原資産価格が行使価格より上がると、買い手がもうかる）
ヨーロピアンプットとは、買い手が満期日に権利行使すると（行使価格－原資産価格）を売り手から受け取るオプション（つまり原資産価格が行使価格より下がると、買い手がもうかる）

ヨーロピアンではない権利行使タイプには、バミューダンとアメリカンがある。

ヨーロピアンタイプ：
買い手が権利行使できる日がオプション満期日のみのもの
バミューダンタイプ：
買い手が権利行使できる日が期間で定められており、その期間中に定期的に行使可能日が到来するもの（たとえば、行使期間の開始日から終了日まで6カ月ごとに権利行使ができる、というもの）
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アメリカンタイプ：
買い手が権利行使できる日が期間で定められており、その期間中の金融機関営業日ならいつでも権利行使できるもの
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プレーンバニラスワップとは

プレーンバニラスワップとは、次のような金利スワップである。

元本は満期まで一定（アモチやアキュムなし）
固定金利は満期まで一定（ステップアップやステップダウンなし）
変動金利に乗せるスプレッドは満期まで一定
変動金利には、金利スワップで標準的な金利指標を用いる（円金利ならTONAの後決め複利）
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変動金利には上限（キャップ）や下限（フロア）が付いていない
コーラブル条項（キャンセル料なしで途中解約できるオプション）が付いていない
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取引条件が最もシンプルな金利スワップである。