ストライクプライスの意味とは【オプション/デリバティブ】

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ストライク価格とは

日本語だと権利行使価格行使価格である。
権利行使は英語だとexerciseだが、金融実務では「エクササイズプライス」とは普通言わない。「ストライクプライス」や「ストライク」と言う。

ストライクという用語はデリバティブの中でもオプションでよく出てくるが、スワップやフォワードなどでも使われることがある。本記事ではオプションを前提に説明する。さらに、オプションの中で最もシンプルな、プレーンバニラオプションを対象とする。
【金融】プレーンバニラの意味とは【オプション/スワップ】 | Quant College

ストライクプライスは、

  • コールオプションの場合は、事前に決められた購入価格のことを指す。
  • プットオプションの場合は、事前に決められた売却価格のことを指す。

コールオプションの場合、買い手は権利行使すると、
(原資産価格)-(ストライク価格)
を売り手からもらえる。

おおざっぱにいえば、仮に原資産(株式オプションならば原資産は株式)をストライク価格で買うと、その原資産をすぐに売れば原資産価格で売れるはずだから、
(原資産価格)-(ストライク価格)
だけもうかる、というわけである。

そういうわけで、コールオプションの場合にストライク価格は購入価格だ、という説明になる。

逆にプットオプションの場合、買い手は権利行使すると、
(ストライク価格)-(原資産価格)
を売り手からもらえる。

おおざっぱにいえば、仮に原資産(株式オプションならば原資産は株式)を市場から調達すると、原資産価格で買えるはずである。その原資産は権利行使によって、ストライク価格ですぐに売れるから、
(ストライク価格)-(原資産価格)
だけもうかる、というわけである。

そういうわけで、プットオプションの場合にストライク価格は売却価格だ、という説明になる。

ストライクの数値の意味合いは、オプションの原資産の種類によっても変わってくる。

  • 株式オプション、コモディティオプションなど資産価格が対称のオプションの場合は、ストライクは資産価格で表示されるため、「ストライクプライス」である。
  • 為替オプション(通貨オプション)の場合は、ストライクは為替レートで表示されるため、「ストライクレート」である。(しかし、為替レートの意味は、外国通貨1単位という資産の価格を、国内通貨建てで表示したものなので、資産価格とみなすこともできる)
  • 金利オプション(スワップションやキャップ/フロア)の場合は、ストライクは金利で表示されるため、「ストライクレート」である。

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