【わかりやすく】金利キャップ/フロア取引とは?意味、仕組み、メリット、キャップ料、ストライクレート

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参考文献

Interest Rate Swaps and Their Derivatives: A Practitioner’s Guide (Wiley Finance Book 510) (English Edition)

Interest Rate Derivatives Explained: Volume 1: Products and Markets (Financial Engineering Explained) (English Edition)

Interest Rate Derivatives Explained: Volume 2: Term Structure and Volatility Modelling (Financial Engineering Explained) (English Edition)

金利キャップ/フロア取引とは

金利キャップ取引や金利フロア取引は、満期の異なる金利オプション取引を複数まとめて一括販売される商品である。
キャップが金利のコールオプション、フロアが金利のプットオプションである。

金利のコールオプションとは、金利が上限金利(ストライクレートまたはキャップレート)を上回ると、その上回った分の金利を受け取れる。その代わり、オプションの買い手は契約時にオプション料(キャップ料)を支払う。このような金利1つに対するコールオプション1つを金利キャップレットという。

金利キャップは、満期の異なる金利キャップレットをたくさん集めて1つにし、パッケージ販売される商品である。キャップはおそらく帽子のcapから来ており、上から押さえられてそれより上に行けないイメージである。

例えば満期が6カ月ごとのキャップレットを10年間まとめて取引する、という感じである。この例の場合は10年間で合計20回、キャップレットのオプション満期が到来する。すなわち満期の異なる20個のキャップレットを1つにまとめて契約しているのと変わらない。これが、キャップはキャップレットを複数集めて一括販売する商品、ということの意味である。

ここで債券のクーポンが変動金利で、上限(キャップ)が付いているとしよう。変動金利なので、金利が上昇するとそれと同じだけクーポンも上昇するが、上限が付いているので、上限を超えてもそれ以上のクーポンはもらえない。これはつまり投資家が債券発行体に対して金利キャップを売っていることになる。

金利キャップを売っていると、金利がストライクレート(キャップレート)を超えると、その超えた分をキャップの売り手に支払わないといけない。キャップのついていない通常の変動金利の受け取りが、このキャップの支払いで相殺された結果、実質的な受け取りが上限金利(キャップレート)で頭打ちとなる。

例えばキャップレートが1.0%で変動金利が1.2%だと、通常の変動金利の受け取りで1.2%もらうが、キャップの支払いで1.2% – 1.0% = 0.2%を払うので、実質的には1.2% – 0.2% = 1.0%の受け取りになる。

これに対して、金利フロアは金利のプットオプションをたくさん集めて一括販売される商品であり、金利キャップの反対である。

金利のプットオプションとは、金利が下限金利(ストライクレートまたはフロアレート)を下回ると、その下回った分の金利を受け取れる。その代わり、オプションの買い手は契約時にオプション料(フロア料)を支払う。このような金利1つに対するプットオプション1つを金利フロアレットという。

金利フロアは、満期の異なる金利フロアレットをたくさん集めて1つにし、パッケージ販売される商品である。 フロアはおそらく床のfloorから来ており、下に壁がありそれより下に行けないイメージである。

参考文献

Interest Rate Swaps and Their Derivatives: A Practitioner’s Guide (Wiley Finance Book 510) (English Edition)

Interest Rate Derivatives Explained: Volume 1: Products and Markets (Financial Engineering Explained) (English Edition)

Interest Rate Derivatives Explained: Volume 2: Term Structure and Volatility Modelling (Financial Engineering Explained) (English Edition)

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