スワップションとは:ぺイヤーズ/レシーバーズの買い手/売り手

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オプション満期、スワップ満期、スワップ期間

スワップションには満期(日)が2つあることに注意しよう。
オプション満期(日)は、スワップションの権利行使ができる期限である。
一方、スワップ満期(日)は、権利行使すると発生するスワップの満期日である。

加えて、スワップ期間というものもある。これはざっくり言うと、オプション満期日からスワップ満期日までの期間である。

例えば、1年満期10年スワップのスワップション(1y10y や 1y into 10y という)の場合、
・オプション満期日は約定日から1年後
・スワップ期間は10年間
・スワップ満期日は約定日からざっくり11年後
ということになる。

実際には、オプション満期日からたいてい2営業日後がスワップ開始日で、そこからスワップ期間だけ経過した日がスワップ満期日となる。この、オプション満期日とスワップ開始日との間が2営業日よりもっと離れている場合、ミッドカーブオプションという。これは少し特殊なスワップションであり、プライシングも少々やっかいになる。

ぺイヤーズとレシーバーズ (Payers / Receivers)の買い手と売り手

通常のバニラオプションであればペイオフはコールやプットと呼ばれるが、スワップションの場合はコールとプットをそれぞれ、Payers / Receivers と呼ぶ。

  • 固定金利を支払うスワップを開始するオプションがPayers Swaption
  • 固定金利を受け取るスワップを開始するオプションがReceivers Swaption

である。

そして重要な点は、この固定金利を支払うか受け取るかは、スワップションの買い手、すなわち権利の保有者のサイドから見る、ということだ。

すなわちPayers Swaptionを言い換えると、

  • スワップションの買い手から見て、固定金利を支払うスワップのオプションがPayers
  • 逆に、スワップションの売り手から見て、固定金利を受け取るスワップのオプションがPayers

逆に、Receivers Swaptionを言い換えると、

  • スワップションの買い手から見て、固定金利を受け取るスワップのオプションがReceivers
  • 逆に、スワップションの売り手から見て、固定金利を支払うスワップのオプションがReceivers

ぺイヤーズの場合、スワップションの買い手から見て、フォワードスワップレートが高くなると、支払う固定レート(=ストライク)が相対的に安く済むから、インザマネーとなる。上がってくれるともうかるので、スワップレートのコールオプションといえる。

逆にレシーバーズの場合、スワップションの買い手から見て、フォワードスワップレートが低くなると、受け取る固定レート(=ストライク)が相対的に高くなるから、インザマネーとなる。下がってくれるともうかるので、スワップレートのプットオプションといえる。

スワップションとキャップフロアの違い

金利オプションで一般的なものにはスワップションとキャップ/フロアがある。

  • スワップションは金利のポートフォリオのオプション
  • キャップ/フロアは金利オプションのポートフォリオ

という違いがある。
キャップ/フロアは金利オプションのキャップレット/フロアレットをたくさん集めたポートフォリオであり、一つのパッケージにしてまとめ売りされている。
キャップレットは金利のコールオプション、フロアレットは金利のプットオプションである。プログラムのソースコード内ではCapletとFloorletをまとめてOptionletと書くことがある。

詳しくは以下の過去記事を参照。

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