ベーシス変動型通貨スワップ

Mark-to-Market通貨スワップは、ドル元本が3ヶ月ごとに洗い替えられる、元本変動型が一般的だが、もう一つのタイプとして、ベーシス変動型がある。

これは、異なる通貨の変動金利を交換するのだが、片方の通貨に乗せるベーシススプレッドも変動するタイプである。
ドル円の通貨スワップであれば、ベーシススプレッドとして、3ヶ月満期の市場の通貨ベーシスを適用し、3ヶ月ごとにこのベーシスを足元の市場の値に洗い替えていく。
つまり、通貨ベーシス3Mを、Libor3Mのように、変動金利インデックスとして用いるのである。
 
さらに、それに加えて、3ヶ月通貨ベーシスを通常とは反対サイドに乗せるタイプもある。
通貨ベーシスは、ドルの反対サイドに乗せるのが普通なので、ドル円の場合であれば、円サイドに乗せるのだが、これを逆のドルサイドに乗せるものもある。
 
3ヶ月通貨ベーシスを参照するような、ベーシス変動型通貨スワップを評価するには、将来に決定される3ヶ月通貨ベーシスの期待値、つまりフォワード通貨ベーシス3Mを求める必要がある。
しかし、Libor3Mを参照するスワップや金利先物のように、通貨ベーシス3Mを参照するスワップや金利先物があるかというと、そのようなものはないため、適切に評価するのは難しい。
簡便的な方法としては、市場のフォワード為替レートのカーブと、通貨ベーシスを考慮せずに2通貨の金利のみから求めた仮想的なフォワード為替レートのカーブについて、差分を求め、それを3ヶ月ごとの金利に変換したものを、フォワード通貨ベーシス3Mとして用いる。
 

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