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簡単にわかりやすく解説
オプションのインザマネーとは、いま権利行使すればもうかる状態、である。
オプションのアウトオブザマネーとは、いま権利行使してももうからない状態、である。
インザマネーはIn The Moneyなので略してITM、
アウトオブザマネーはOut of The Moneyなので略してOTM、
と書かれる場合もある。
オプション価値は本源的価値(イントリンシックバリュー / Intrinsic Value)と時間価値(タイムバリュー / Time Value)に分解できる。
本源的価値(イントリンシックバリュー)とは、いま権利行使したらもらえる金額、である。
時間価値(タイムバリュー)とは、将来、満期までにマーケットが自分に有利に動いたら追加的にもらえる金額、である。
権利行使価格が100のコールオプションであれば、
・原資産価格が100より大きければインザマネー
・原資産価格が100より小さければアウトオブザマネー
である。
インザマネーとは、本源的価値がプラスになっているということである。いま権利行使したらプラスの金額がもらえる。これがインザマネーの状態である。
アウトオブザマネーとは、本源的価値がプラスになっていない、ということである。オプションであれば、本源的価値がマイナスにはならないので、本源的価値がゼロであればアウトオブザマネーとなる。これはつまり、原資産価格が権利行使価格と同じか、それより小さい、ということである。
インザマネーの場合、オプション価値には本源的価値と時間価値の両方が含まれる。いま権利行使してももうかるから、その分が本源的価値として入っている。それに加えて、オプションであればインザマネーかアウトオブザマネーかによらず、時間価値は必ずオプション価値に含まれる。将来にマーケットが動いて、本源的価値がプラスになる可能性が常にあるからだ。
アウトオブザマネーの場合、オプション価値には本源的価値がなく、時間価値しか含まれていない。いま権利行使してももうからないので、本源的価値はゼロであり、将来にマーケットが自分に有利な方向に動いてくれないともうからない。この、「将来にマーケットが自分に有利な方向に動いてくれたらもうかる金額」が時間価値であり、これはアウトオブザマネーのオプションにも含まれている。
時間価値は主に、
・残存満期の長さ
・ボラティリティの大きさ
に依存する。
残存満期が長い方が、マーケットが自分に有利な方向に動いてくれる可能性が高まり、時間価値が大きくなる。チャンスが多く残されているからだ。
ボラティリティが大きい方が、マーケットが大きく動いてくれると期待されるので、時間価値が大きくなる。権利行使価格にまで到達してくれる可能性が大きくなるからだ。
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