【わかりやすく】スキューと逆スキューの意味とは【為替スマイルカーブ】

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オプションのスマイルカーブとは

横軸にストライク(権利行使価格)、縦軸にインプライドボラティリティをとったグラフを、ボラティリティスマイルやスマイルカーブと言う。

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ストライクがアットザマネー (ATM) 付近でボラティリティが最も低くなり、ATMから左右に離れるほどボラティリティが高くなる傾向にある。要するにU字型やV字型のグラフになることが多いので笑った顔の口のイメージで「スマイル」と呼ばれている。

スキューと逆スキューの意味とは

スマイルカーブが右下がりか右上がりかの違いである。

  • ストライク方向に右下がりになっているのがスキュー
  • ストライク方向に右上がりになっているのが逆スキュー

である。

右下がりということは、低ストライクの(つまりプットオプションの)ボラティリティほど高くなっている。これはざっくり言えば、プットオプションの買い意欲が強く、市場が原資産価格の下落に警戒していることを意味する。

右上がりということは、高ストライクの(つまりコールオプションの)ボラティリティほど高くなっている。これはざっくり言えば、コールオプションの買い意欲が強く、市場が原資産価格の上昇に警戒していることを意味する。
市場がリスクオフの状態になると、下落するのではなく上昇する原資産もある。(後述するように対ドルのエマージング通貨など)

スキューになるか逆スキューになるかは、為替のスポットがどちらの方向に動くときにボラティリティが高まるか(あるいは、どちらの方向への動きを市場参加者が警戒しているか)によって決まると考えられる。
(スマイルの形状は需給がそうなっているとしか言いようがないが、大まかには上記のように説明されることが多い。)

例えばUSD/JPYやAUD/JPYなどでは右下がりスキューになることが多く、
USD/ZARやUSD/BRLなどでは右上がり逆スキューになることが多い。
(もちろん、いつも必ずそうなるというわけではない。)

リスクオン/オフとスキュー/逆スキューの関係

市場がリスクオンのときよりも、リスクオフになるときの方がボラティリティが高まることが多い。リスクオンとは株などのリスク資産が買われる市場環境、リスクオフとはリスク資産から安全資産に資金が逆流する市場環境である。

USD/JPYやAUD/JPYなどでは、市場がリスクオフになると、円高、つまり為替のスポットが下がる方向に動くことが多い。これによって、低ストライクのオプションに高い価格がつき、スマイルが右下がりになると考えられる。

それに対して、USD/ZARやUSD/BRLなど、対ドルのエマージング通貨については、市場がリスクオフになった際のエマージング通貨の下落を、市場は警戒している。エマージング通貨が対ドルで下落するとはつまり、為替のスポットが上昇するということである。これによって、高ストライクのオプションに高い価格がつき、スマイルが右上がりになると考えられる。

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