【簡単にわかりやすく】非線形デリバティブとは

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非線形デリバティブとは

オプションのことである。
デリバティブは線形デリバティブと非線形デリバティブの２つに分かれる。

線形デリバティブとは、原資産価格の変化に対して損益が直線的に変化する商品で、要するにスワップやフォワードのことである。
「線形」とは、損益グラフが一次関数になることを指している。
具体例としては、金利スワップ、通貨スワップ、為替予約（為替フォワード）などが当てはまる。
別名としてデルタワン (delta one) などとも言う。デルタとは損益グラフの傾きのことなので、デルタが１であるとはつまり損益グラフの傾きが１、すなわち45度の直線になることを言っている。

非線形デリバティブとは、原資産価格の変化に対して損益が非線形に変化する商品で、要するにオプションのことである。
「非線形」とは、損益グラフが直線にならず、行使価格のところで「かくっと折れ曲がる」ことを指している。オプションは権利行使するかどうかでキャッシュフローの計算が異なり、損益グラフが一直線にならない。
具体例としては、スワップション、キャップやフロア、通貨オプションなどが当てはまる。
英語では non-linear derivative などと言う。

線形デリバティブは市場実勢のフォワード価格がわかれば評価できるが、非線形デリバティブはフォワード価格に加え、ボラティリティが評価に必要となる。ボラティリティが必要となるということは、評価モデルが必要ということも意味している。このため、線形デリバティブに比べて非線形デリバティブのほうが評価に技術が必要となる。このように、線形か非線形かで取り扱いの複雑さが大きく異なるので、商品性の違いとして線形と非線形をはっきり区別することが多い。

LIBOR廃止に伴う対応でも、規制当局は線形商品と非線形商品を明確に区別してそれぞれ別のスケジュール感で対応を促している。シンプルな線形商品を先に対応が進められており、非線形商品は後回しにされてしまっている印象だ。