低次元マルコフモデルとマーケットモデルの違い まとめ

ハルホワイトモデルに代表される低次元マルコフモデルの特徴は以下の通り。

 
・ファクター数が1つか2つと少ない
・期間の異なる金利間の相関をきめ細かくコントロールできない
・平均回帰パラメーターで、かなり大まかに相関をコントロールすることは可能
・期間の異なる金利間の相関はモデルのインプットではなくアウトプット
・金利スマイルを表現するのは苦手(マルコフ関数モデルや、確率ボラティリティのCheyetteモデルを除く)
・マルコフ性あるので、プライシングの数値解法はPDEやツリーがメインだが、モンテカルロも可能
・PDEやツリーでコーラブル商品に容易に対応可能
・高速に計算できるため、件数の多いポートフォリオのプライシングに向いている
・リスク値も安定しやすい
・バミューダン、リバフロ、キャップトフローターなど、少数のファクターで対応できる商品のプライシングに用いられる
・ポートフォリオ全体のプライシングが必要になるXVA計算に向いている
 
Liborマーケットモデルに代表されるマーケットモデルの特徴は以下の通り。
 
・ファクター数が多い場合に向いているため、ワンファクターやツーファクターの場合に使うメリットは少ない
・期間の異なる金利間の相関をきめ細かくコントロールできる
・期間の異なる金利間の相関はモデルのアウトプットではなくインプット
・金利スマイルには、シフトパラメーターや確率ボラティリティを追加することで対応可能
・マルコフ性ないので、プライシングの数値解法で選択できるのはモンテカルロのみ
・コーラブル商品のプライシングには最小二乗モンテカルロを使う
・モンテカルロなので、どうしても計算時間は比較的低速になる傾向
・複雑なエキゾチック商品の精緻なプライシングに向いている
・リスク値が不安定になることもあるが、パスワイズ微分などで改善できることも
・コーラブルCMSスプレッドレンジアクルーアルなどのプライシングに向いている

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