【簡単にわかりやすく】CDSのクレジットイベント（信用事由）とは

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クレジットイベント（信用事由）とは

CDS（クレジットデフォルトスワップ）はデフォルト保険のようなものであり、参照する発行体（国や企業など）の信用力が悪化しクレジットイベントが発生すると、保険（プロテクション）の売り手から買い手に対して損失を埋め合わせるための支払いが行われる。買い手はクレジットイベントが発生しない限り満期まで保険料を支払い続ける。売り手はクレジットイベントが発生したら買い手に支払いを行う。

クレジットイベントは信用事由とも言うが、国や企業などがデフォルト（債務不履行）につながる行為や事象（イベント）のことである。具体的にどの行為・事象をクレジットイベントと定義するかについては、CDSの契約書に明示的に書かれている。保険と同様、CDSでも、「どのようなときに支払いが行われるのか」を厳密に定義しておかないと売り手と買い手の間でもめてしまうので、契約書でデフォルト保険の支払いが行われるケースを定義している。この、「いつCDSの支払いが行われるのか」を定義した事象（イベント）のことをクレジットイベントという。

ISDAが契約書のひな形に取り上げているクレジットイベントは以下の６つである。

倒産 (Bankruptcy)
債務不履行 (Failure to Pay)
リストラクチャリング (Restructuring)
オブリゲーション・アクセセレレーション
オブリゲーション・デフォルト
履行拒否・支払い猶予

これらのうちどれとどれをクレジットイベントと定義するかは、いくつかのパターンがある。一般に使われるクレジットイベントは倒産、債務不履行、リストラクチャリングの３つで、3CE（スリーシーイー）と呼ばれる。

倒産（破産）は、包括的譲渡、民事再生、会社更生手続の開始決定なども含む。
債務不履行は、債務支払いの猶予期限を経過後、最低支払不履行額を超える支払い不履行が発生した場合である。
リストラクチャリング（債務の条件変更）は、債務の元本削減、金利減免、元本や金利の支払い期限の延長が発生した場合である。