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CDSの回収率:35%か40%か
CDSのマーケットクォートで前提となるリカバリーレート、つまり回収率は、コンベンションがある程度決まっており、
- 参照発行体(国家や企業)の属する地域
- 参照債券(国債や社債)が優先債(シニア債)か劣後債か
によって変わってくる。
まず、大多数の地域では、
- シニア債の回収率は40% (0.4)
- 劣後債の回収率は20% (0.2)
である。これが当てはまる地域は以下の通り。
- 北米(米国、カナダ)
- 西欧(西ヨーロッパ)
- 日本以外のアジア
- オセアニア(オーストラリア、ニュージーランド)
に当てはまる。
先進国で例外なのは日本だけであり、
- シニア債の回収率は35% (0.35)
- 劣後債の回収率は15% (0.15)
となっている。
その他(中東、南米、東欧など)は、シニア債も劣後債も25% (0.25)となっている。
いずれの場合もCDSのプライシングでは、回収率は一定値で変動しない前提になっている。
しかしながら、参照債券の発行体の財務状況が悪化してくると、CDSは短期ゾーンに取引が集中し、長期ゾーンが閑散とする。CDSスプレッドのカーブも手前が高くて満期が長くなるほど低くなる、逆イールドになる。
そうなる頃には、変動する回収率の水準を予想して取引するリカバリーロック(リカバリースワップ)という商品が出てきて、回収率の市場を形成することになる。
そうならない限りは、クレジットデリバティブ市場では回収率は一定値にしてしまうことが多い。
参考文献
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