OIS (Overnight Index Swap) とは：後決め翌日物金利スワップ

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OISとは

翌日物金利指標を参照するスワップのこと。Overnight Index Swapの略である。

翌日物金利とは、今日借りて明日返す場合に適用される金利である。実際には銀行間で１営業日の資金を貸し借りする市場で、具体的な約定ごとに決まるレートである。日本円の場合は無担保コール翌日物金利のレートのこと。

翌日物金利指標とはオーバーナイトインデックス (Overnight Index) のことで、約定ごとに決まる翌日物金利をもとに算出され、１日に１回公表される金利指標のことである。日本円の場合はTONAのこと。

OISはこの翌日物金利指標をもとに変動金利が決まるスワップのことである。金利スワップは固定金利と変動金利を定期的に交換する取引だが、この変動金利として翌日物金利指標を用いる。翌日物金利指標は毎営業日、異なるレートが公表される（当然だが前日と同じレートになることもある）ので変動金利の指標として使われる。

しかしLIBORはターム物レートだが翌日物金利指標はターム物レートではない。そこで、OISでは毎営業日公表される翌日物金利指標を一定期間（１年間など）複利で累積させたレートを変動金利として支払う。

以前は金利スワップの変動金利としてはLIBORが一般的だった。しかしLIBORが廃止され、その代替としてRFRが指定された。このRFRがTONAなどの翌日物金利指標（オーバーナイトインデックス）のことである。そういう意味では、
・以前は、金利スワップの代表例がLIBORスワップ
・今後は、金利スワップの代表例がRFRスワップ＝翌日物金利スワップ＝OIS
ということになる。