金利は大きく分けて3種類ある:スポットレート、フォワードレート、パーレート

金利とは割引債の取引で得られるリターンである。ここで割引債とはクーポンがなく(ゼロクーポン)、満期で元本が返ってくるだけの債券である。実際に割引債を取引できる例は多くないが、ファイナンス理論では割引債が取引可能であるとして話を進めることが多い。

債券にはそれぞれ満期があり、実際に、満期の異なる債券が多数取引されている。これにより、金利にはいくつもの定義があるのだが、大きく3種類に分けられる。
(1)スポットレート:割引債を1つ取引することで定まるリターン
(2)フォワードレート:満期の異なる割引債を2つ取引することで定まるリターン
(3)パーレート:満期の異なる割引債2つ以上のリターンをならして平均したようなもの


(1)の例は、ゼロイールド、ショートレート、スポットIBORなど
(2)の例は、フォワードイールド、瞬間フォワードレート、フォワードIBORなど
(3)の例は、スワップレートなど

元本1に対する満期\(T\)の割引債価格を\(P(t, T)\)と書くことにする。

(1)については、時刻\(t\)で満期\(T\)の割引債を買い、満期まで持つと元本1が返ってくる。よってリターンは
$$ \frac{1}{P(t, T)}$$
となる。関連する満期は\(T\)のひとつだけである。このように現在(スポット)から将来への金利をスポットレートと言うことが多い。

(2)については、時刻\(t\)で満期\(T\)の割引債を売り、満期\(T+\delta \)の割引債を買うことで定まるリターンである。このリターンは
$$\frac{P(t, T)}{P(t, T+\delta )}$$
となる。この詳細は横道にそれてしまうので別記事で説明する。とにかく重要なのは、関連する満期が\(T\)と\(T+\delta \)の2つあることだ。さらに、これら2つの満期の間の期間、つまり\(T\)から\(T+\delta \)までの金利を、それより前の時刻\(t\)で確定できる。このように将来から将来への金利をフォワードレートと言うことが多い。

(3)については、満期までの長い区間を短い区間に分割し、それら短い区間のフォワードレートをならして平均したようなものである。重要な例がスワップレートで、これはスワップの利払日の数だけあるフォワードLiborをならして平均したようなものになっている。このように複数の金利をならして平均し、ひとつの金利に集約したものをパーレートと言うことが多い。

ちなみに、金利は上記の分類とは別に、複利の種類で分類することもできる。
年n回複利(2回なら半年複利、4回なら3か月複利、など)
連続複利
複利なし(つまり単利)
1つ目の年n回複利は、スワップではなく債券でよく出てくる。
2つ目の連続複利は、ファイナンスの理論ではこれを必ず使う。
3つ目の単利は、LiborなどのIborレートがこれに対応する。

金利にはとにかく多くの種類があるので、上記のように何らかの軸で分類することにより、頭の中を整理することをおすすめする。