日系金融機関においても、大手はほぼマルチカーブの導入が完了しているが、地銀やネットバンクはまだのようだ。これらの銀行も導入を迫られているようであり、どのような点に注意してベンダーシステムをアップグレードすればいいのか、といった質問を頂くこともある。かなり今更感のあるテーマだが、ここで念のためおさらいしておこう。
マルチカーブ導入時の重要なポイントは以下の通り。
⑴ 割引金利のカーブと指標金利のカーブを別々に扱えること
⑵ 有担保取引と無担保取引を別々の割引カーブで評価できること
⑶ 有担保の割引カーブは担保通貨に応じて切り替えられること
⑷ 無担保の割引カーブはファンディング通貨とファンディングインデックスに応じて切り替えられること
⑸ 通貨ベーシスを市場慣行に沿って適切に反映できること
⑹ 指標金利カーブは、同じ通貨であっても、インデックスやテナーが異なるものは別々のカーブとして取り扱えること
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