外貨キャッシュフローを円貨で評価する方法 ⑵

前回は、

方法1
ドルをフォワード為替で円転して、通貨ベーシスなしの円金利で割り引く
 
方法2
ドルを通貨ベーシスなしのドル金利で割り引き、スポット為替で円転する
 
という2つの方法について、通貨ベーシスが存在しなければ時価が一致するが、実際には通貨ベーシスの存在によって時価が一致しないことを述べた。
 
結果が異なるのであれば、では、どちらが正しいのだろうか。
結論としては、どちらも正しいのである。
 
しかしながら、
無担保の場合であれば、
邦銀にとっては方法1、米銀にとっては方法2が正しい。
有担保の場合であれば、
円担保取引であれば方法1、ドル担保取引であれば方法2が正しい、
ということになる。
ここで、割り引くときの金利は、
無担保の場合はLibor+ファンディングスプレッド、
有担保の場合はOISから生成した金利である。
次回はまず有担保の場合から考えてみよう。
 

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