TORFとは？TORFの読み方は？ターム物TONAとは？

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簡単にわかりやすく解説

TONAのターム物がTORFである。これについて解説していく。

TONAはTokyo OverNight Average rateの略で、無担保コール翌日物金利を加重平均したものが一日一回公表される。このTONAレートが日本円におけるRFR (Risk Free Rate) として特定された。RFRとは、銀行の信用リスクが入っていない、極限まで金利のみで作られた金利指標のことである。

LIBOR廃止に伴い、LIBORを参照して変動金利が決まるデリバティブなど金融商品は、RFRに移行することになった。しかしLIBORとRFRの違いの一つに、LIBORはターム物だがRFRはターム物ではない、という点がある。

ターム物とは、金利の参照期間が１営業日より長い金利のことをいう。１営業日の金利は翌日物という。ターム物の反対語が翌日物である。LIBORは６カ月や３か月という参照期間になっているのでターム物である。しかしRFRは実際の市場で約定した翌日物レートを加重平均して決まるレートなので、ターム物ではなく翌日物である。

したがって、ターム物であるLIBORをそのまま、ターム物ではないRFRに置き換えるわけにはいかない。そこでRFRをターム物に変換したうえで、ターム物RFRをLIBORの代替として使おう、という流れがある。

しかしターム物RFRは多くの通貨で現在開発中というフェーズなので、LIBOR廃止までにターム物RFRの普及は間に合わない可能性が高い。そういうわけで、デリバティブ商品については、ISDAが主導して、LIBORを後決めRFR複利で置き換えることになった。

一方で、銀行貸し出しや債券については、デリバティブとは異なり、後決めRFR
複利ではなく、ターム物RFRを使うことの優先順位が高く設定されている。前決めレートを使いたい市場参加者が多いからだ。

銀行貸し出しや債券などのいわゆるキャッシュ商品と呼ばれる商品については、日本円のTONAについても、TONAの後決め複利ではなく、ターム物TONAを使いたいというニーズが多い。そこで現在開発中なのがターム物TONA、いわゆるTORFである。つまりTONAのターム物がTORFである。TORFは、東京タームリスクフリーレート、TOkyo term RiskFree rateの略である。QUICKという会社がタームごとのTORFレート（６カ月物TORF、３カ月物TORF、１カ月物TORF）を公表している。