為替予約・先物為替・先物為替予約・為替先物・通貨先物の違い

タイトルになっている用語はどれも似ていて、何の違いがあるのかわからないという人が多い。しかしこれらは実は、通貨先物以外は同じものを指している。

為替予約=先物為替=先物為替予約=為替先物=為替フォワード

であり、これらは全て同じである。ところが人によって異なる用語を選ぶので混乱のもとになっている。ある人は為替予約と言っているが、別の人は先物為替と言っている、というような感じである。

一方で、為替予約と通貨先物は異なるものを指している。つまりタイトルに入っている用語の中で仲間外れなのは通貨先物である。よって為替予約に類似した名前の商品は、種類としては2種類あることになる。為替予約と通貨先物である。為替予約と通貨先物の違いは以下の通り。

為替予約:先渡契約、相対取引、現物決済(Physical Settle)

通貨先物:先物契約、上場取引、差金決済(Cash Settle)

上記のような違いがある。

相対取引とは、取引所が間に入らず買い手と売り手の二者間で直接行われる取引で、オーダーメイドで柔軟に取引条件をカスタマイズできる。これに対して、上場取引とは、取引所が間に入る取引で、商品性は標準化されており、たいていカスタマイズできない。

為替取引の現物決済とは、例えば円の支払いとドルの受け取りの両方が決済される。一方で、差金決済とは、例えば円をドルに倒してドルで受け払いを相殺して、受け取りまたは支払いのみが決済される。つまり、受け取りと支払いが両方別々に決済されるのが現物決済、ネッティング後に受け取りまたは支払いのどちらか片方のみが決済されるのが差金決済ということになる。

為替予約は相対取引で現物決済、通貨先物は上場取引で差金決済なので、真逆となっている。そしてこれらの違いは結局、先渡契約と先物契約の違いそのものである。

為替予約は、為替先物と言われることもあるが、ややこしいことにこれは先物契約ではなく先渡契約である。さらに、為替予約は先渡契約であるにも関わらず、「為替先物」と呼ばれることはあっても「為替先渡」と呼ばれることはほとんどない。日本ではもともと、通貨先物がなく、為替予約しかなかった時代に、この為替予約を為替先物と呼んでしまい、それが定着してしまったのではないかと思われる。

先渡契約はフォワード、先物契約はフューチャーと呼ぶので、為替先物や先物為替は、為替フォワードと呼ぶ方が正しい。

そしてこの為替予約(=為替フォワード取引)に、それとは売買が逆方向の為替スポット取引を組み合わせたものが為替スワップである。つまりスポットで円売りドル買い、フォワードで円買いドル売り、というような感じである。これが為替スワップであり、これに異通貨間の金利スワップを足し合わせたものが通貨スワップである。

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