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通貨スワップ(クロスカレンシースワップ)とは
通貨スワップとは、異なる2通貨間の金利と元本を交換するデリバティブ取引である。
例えば、ドル払いを円払いに変換する場合、ドル受け・円払いの通貨スワップを行う。そうすることでドルの払いと受けが相殺され、実質的に円の払いになる。
- 契約日の2営業日後にドル元本を支払い、円元本を受け取る(元本交換)
- 例えば3カ月ごとなど、定期的にドル金利を受け取り、円金利を支払う(金利交換)
- 満期日にドル元本を受け取り、円元本を支払う(元本交換)
この場合の通貨スワップはドルを元手に円を調達している形になっている。この形がよく見られるのは、ドルでの支払いのためドル建て社債を発行(ドルを社債で調達)する企業などである。その場合、上記の例の通貨スワップを行うことで円の払いに変換すれば、実質的に利払いや元本償還を円にすることができる。
通常、「通貨スワップ」という場合は上記の例のように、契約時と満期時に異通貨の元本交換が行われる。一方で、元本交換を行わずに固定金利の交換のみを行うタイプの通貨スワップは特別に「クーポンスワップ」と呼ぶ。
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用語を整理すると以下の通り。
- 変動金利どうしを交換する、元本交換あり通貨スワップは、通貨ベーシススワップと呼ぶことがある。
- 円貨の変動金利と外貨の固定金利を交換する、元本交換あり通貨スワップは、そのまま通貨スワップと呼ぶ
- 円貨の固定金利と外貨の変動金利を交換する場合も同様に通貨スワップと呼ぶ
- 固定金利どうしを交換する場合は、たいてい元本交換がないが、そのような場合の通貨スワップはクーポンスワップと呼ぶ
通貨スワップ、為替フォワード、為替スワップ、金利スワップの違い・関係
通貨スワップ
=為替スワップ+異通貨間の金利スワップ
=(為替スポット+為替フォワード)+異通貨間の金利スワップ
という関係がある。
まず、契約時に行う元本交換は為替スポット取引と呼ばれる。上記の例であれば、
・契約日の2営業日後にドル元本を支払い、円元本を受け取る(元本交換)
この部分はドル売り・円買いの為替スポット取引である。スポットとはざっくり2営業日後に決済する取引のことである。
次に、満期時に行う元本交換は為替フォワード取引や為替予約取引と呼ばれる。上記の例であれば、
・満期日にドル元本を受け取り、円元本を支払う(元本交換)
この部分はドル買い・円売りの為替フォワード取引である。スポットは2営業日後だがフォワードはそれよりも満期日が将来の為替取引である。
そして最後に、
・例えば3カ月ごとなど、定期的にドル金利を受け取り、円金利を支払う(金利交換)
この部分が異通貨間の金利スワップである。
以上から、通貨スワップは為替スポット、為替フォワード、異通貨間の金利スワップ、という3つの構成要素から成っていることがわかる。
さらに、為替スポットと為替フォワードをまとめて契約する取引を為替スワップというので、通貨スワップは為替スワップと異通貨間の金利スワップの2つの構成要素から成っているということもできる。
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