ざっくり簡単にいうと
2つの通貨を一定期間、貸し借りする取引である。
例えば、
・スポットで円貨を貸して外貨を借り、満期で円貨を返してもらい外貨を返す
あるいは
・スポットで円貨を借りて外貨を貸し、満期で円貨を返して外貨を返してもらう
という組み合わせ取引である。
ここで、スポットというのは通常は2営業日後である。
また、円貨と外貨の貸し借りに伴う金利は、満期で受け払いする円貨と外貨の為替レートに反映する。この、満期の受け払いに適用される為替レートのことを、
・予約レート
・為替予約レート
・先物レート
・為替先物レート
・先物為替レート
・為替フォワードレート
・フォワード為替レート
などと呼ぶ。どれも同じ意味で使われる。
円貨と外貨の貸し借りを行うわけだが、金利のキャッシュフローが別枠で発生するわけではない。円貨と外貨の金利差は、満期日における円貨と外貨の交換レートに織り込まれることになる。この「金利差」には、為替スワップ市場における円貨と外貨の需給が反映される。
この「金利差」をスポット為替レートに反映したものがフォワード為替レートなので、フォワード為替レートからスポット為替レートを差し引けば、「金利差」のようなものが出てくる。この、フォワード為替レートからスポット為替レートを差し引いたものを、
・為替フォワードポイント
・為替スワップポイント
・直先スプレッド
などと呼ぶ。どれも同じ意味で使われる。
上記で円貨・外貨と書いた2通貨は何であってもよく、ドルとユーロの交換、ユーロとポンドの交換、など何でもよい。
スワップ取引=スポット取引+フォワード取引
上記のように、為替スワップは
・スポットの取引
・満期における取引
の2つの取引を組み合わせたものになっている。
スポットの取引は、
・スポット取引
・為替スポット取引
・直物取引
・為替直物取引
・直物為替取引
などと呼ばれる。
一方、満期における取引は、
・フォワード取引
・為替フォワード取引
・先物取引
・為替先物取引
・先物為替取引
などと呼ばれる。
まとめると、
為替スワップ取引
=為替スポット取引+為替フォワード取引
である。
ここで重要なのは、為替スポット取引と為替フォワード取引は、売り買いのサイドが逆になる、ということである。
・スポットで、ドルを受け、円を払ったのであれば、
・満期で、ドルを払い、円を受ける
これはすなわち、
・スポットでドル買い・円売り
・フォワードでドル売り円買い
をしていることになる。
逆に、
・スポットで、ドルを払い、円を受けたのであれば、
・満期で、ドルを受け、円を払う
これはすなわち、
・スポットでドル売り・円買い
・フォワードでドル買い円売り
をしていることになる。
上記のスポット取引とフォワード取引の2つを分解して、
・為替スポット取引
と、
・為替フォワード取引
は、それぞれ単体で取引することもできる。
これら2つの取引を1つのパッケージにしてまとめ売りしているのが、為替スワップということになる。