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簡単に解説
まず前提として、金融工学のどの分野を学ぶうえでも、以下の知識は必須である。
・微分積分
・線型代数
・確率・統計
以下では、過去記事で簡単に紹介した分野ごとに見ていく。
金融工学の研究分野は8つある:必要な数学と、関連する就職先は? | Quant College
ポートフォリオ理論
最適な資産配分を求める分野である。
必要な数学としては、特に線形代数を使いこなせる必要がある。
また、制約条件付きの最適化問題を解かないといけないので、最適化数学も必要。
デリバティブ評価
デリバティブ(金融派生商品)の公正価値を求める分野。
他の分野と比べ、使われる数学が高度になることが多い。
数学の分野としては、確率論・確率解析、偏微分方程式、数値解析のあたりは必須となる。
また、(測度論的)確率論を学ぶには測度論・ルベーグ積分論を学んでいることが望ましい。確率解析や偏微分方程式では関数解析を学んでいると理解しやすい箇所もある。
金融経済学・数理ファイナンス
ファイナンスを数理的に分析する分野であり、応用数学の一分野と言ってもいいかもしれない。金融経済学はミクロ経済学の延長線上なので主に市場均衡の概念で分析する。一方、数理ファイナンスはファイナンス理論の延長線上なので主に無裁定の概念で分析する。
どちらも使われる数学は広範囲に渡る。金融経済学は凸解析など解析分野の幅広い内容を使う。数理ファイナンスは確率解析についての深い知識が必要でMalliavin解析など発展的な確率解析の内容が出てくる。
計算ファイナンス
デリバティブ評価を実装する上での数値計算方法を研究する分野。
使われる数学は、デリバティブ評価と同様であり、確率論・確率解析、偏微分方程式、数値解析など。
リスク管理
金融に関連するリスクの定量化・管理の方法を研究する分野。
統計学、時系列分析などの発展的な統計学が必要となる。
計量ファイナンス
計量経済学の延長線上で、モデルのパラメーターを主にヒストリカルデータを用いて統計的に推定・検定する分野。
統計学や時系列分析の知識が必要になる。加えて、分析対象のモデルに確率微分方程式が出てくる場合もあるため、確率解析が必要になることもある。
アルゴリズムトレーディング、マーケットマイクロストラクチャー
文字通りアルゴリズムトレーディングの戦略を研究する分野。
確率論、統計学、時系列分析などのほか、最近では機械学習の知識が必須となってきている。
参考文献
Frequently Asked Questions in Quantitative Finance (English Edition) Heard on The Street: Quantitative Questions from Wall Street Job Interviews (English Edition)あわせて読みたい
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