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簡単に解説
ファイナンスは幅広い分野をカバーしており、その一部に金融工学が含まれる。
イメージとしてはファイナンスは文系学部で学べ、金融工学は理系学部で学べる分野である。
ファイナンスは大きく
- インベストメンツ(投資理論)
- コーポレートファイナンス(企業金融)
の2つに分かれる。
インベストメンツは投資の意思決定を分析する分野であり、キーワードにDCF法(割引キャッシュフロー法)やWACC(加重平均資本コスト)などがある。金融工学はこのインベストメンツの一分野あるいは派生分野である。
金融工学ではない一般のインベストメンツには、派生商品ではなく現物商品(株式や債券)のプライシングの話が含まれる。
一方で、金融工学では現物商品のプライシングではなく主に派生商品(デリバティブ)のプライシングを取り上げる。
コーポレートファイナンスは企業の資本構成について分析する分野であり、キーワードにMM理論などがある。資本構成というのは、負債と自己資本をどういう配分で持っておくとよいか、という話である。実際には負債と自己資本の中間の特徴を持つハイブリッド証券などがある。
ファイナンスにおけるインベストメンツとコーポレートファイナンスは、工学的なアプローチというほど微積分や確率論をそれほど使わない分野であり、経済学部や商学部・経営学部、MBAコースなどのいわゆる文系のコースで教えられている。数値計算についても、プログラミング言語は使わず、Excelなどの表計算ソフトで行えるイメージだ。
インベストメンツから派生した分野として以下の2つの分野がある。
- ポートフォリオ理論
- デリバティブ評価
これらを経済学というより工学的なアプローチで深掘りするのが金融工学である。実際には、金融工学はポートフォリオ理論とデリバティブ評価以外にも様々な分野を持つ。
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金融工学では微積分や線型代数、確率論・確率解析などの数学をゴリゴリ使い、複雑なアルゴリズムをC++やPythonなどのプログラミング言語で実装して、数値計算するところまで行う。主に工学部や理学部数学科(応用確率解析・数理ファイナンス)など理系のコースで教えられているイメージだ。
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