クオンツの採用担当はどこを見ているのか?(転職の場合)

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はじめに

管理人はクオンツの採用面接も日常的に行っているので、クオンツの面接官が何を見ているのかについて書いてみたい。今回は中途採用に絞って書いてみる。

年齢、学歴(数学力)、職歴

中途採用の場合は即戦力なので、伸びしろではなく今までに積み上げてきた経験・スキル・ナレッジが重要となる。クオンツ業務が未経験でも中途で採用される場合もあるが、それは
・年齢がまだ比較的若い
・前職でも数学とプログラミングを使う業務をしていた

という条件を満たしていないと厳しいだろう。

ここで、
(1)数学はできないがプログラミングはできる人
(2)プログラミングはできないが数学はできる人
を比べると、(1)の方が人材としての使い道が明確と言える。数学だけできれば遂行できる業務も、ないわけではないが、募集人員はかなり少ない。というわけで、クオンツ未経験であっても、プログラミングスキルが非常に高く、かつ年齢も若ければ、採用に至ることもあるだろう。

しかし、かといって数学の基礎が全く身に付いていない人を採用しても困ってしまうので、書類の段階で理系院卒に絞ることになる。中途採用となると学歴よりも職歴を重視するため、職歴が魅力的であれば、学歴は新卒採用ほど厳しく見られないだろう。

プログラミングスキル

次にプログラミングについては、どれくらいのスキルがありそうか、書類の段階で確認することになる。言語については、クオンツといってもどの種類のクオンツなのか、そして職場によってかなり変わってくる。どの種類のクオンツでも役に立つ言語はPythonなので、Pythonの開発経験があれば有利だろう。

デリバティブクオンツに限って言えば、C++とPythonが使われているケースが多いため、これら2つの使用経験があることが望ましい。しかし、C++しか使えない人がPythonを習得するのは容易だが、Pythonしか使えない人がC++を習得するには時間がかかる。このため、C++は必須でPythonも使えればなおよい、という感じだ。ここで、C++の代わりとしてJavaやC#はどうなのかというと、もちろん静的型付け言語でオブジェクト指向の開発経験がある、というのは大きくプラスに働く。しかしながら、どうしてもデリバティブの分野ではいまだにC++がデファクトスタンダードになってしまっているので、入社後にC++を学んでもらう必要がある。ポインタやスマートポインタのあたりでつまづく人が多いというのもあり、できれば既にC++の開発経験があることが望ましい。

プログラミングについて付け加えると、ITエンジニアでも言われていることだが、スキルが伸びやすいのは、
・メンテナンスよりも、新規開発
・ライブラリを呼び出すだけの開発よりも、ライブラリ自体の開発

・大人数での開発よりも、少人数での開発

という傾向がある。このため、面接では上記に照らし合わせて、開発経験について詳しく聞いていくことになる。

その他にチェックされるポイント

その他のチェックポイントとしては、金融市場に対する関心、わかりやすく説明する能力、新しい技術に対する関心、論理的文書作成能力、といったものがある。中途採用の場合は、この中でも特に、わかりやすく説明する能力、を面接で確認することになる。しかしこれについては、前職での経験を詳しく聞いていく中でだいたいわかるものである。

外資系であれば新卒でもそうなのだが、中途採用では所属チームのメンバーが主に面接官となるため、最終的には、「一緒に働けそうか」という点が重要になる。これは言ってしまえば「波長が合うか」というようなものなので、あまり対策のしようはないかもしれない。しかしこれについては、よく言われるように、前職のやり方に引きずられることなく仕事の進め方を柔軟に合わせられる、というような「変化への適応能力」をうまくアピールするしかないだろう。

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