クオンツに未経験で転職するには？

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簡単に解説

まず大前提として、クオンツへの未経験転職は困難なので、新卒で入る方が再現性が高いだろう。

なお博士卒で１社目でクオンツになる人はけっこう多く、この場合は転職ではないので除外する。この記事では修士卒か博士卒かを問わず、既にクオンツ職以外の職種で働いている人が転職する場合を考える。

そのうえで、クオンツへの未経験転職に必須となる要素は以下。

若い（20代であること）
基礎数学（微積・線型・確率統計）を学生時に身に付けている
言語を問わず、なにかしらプログラミングの経験がある

転職において年齢はどうしても見られる。

専門職に未経験で転職するということは、ポテンシャル採用であり今後の伸びしろに期待して採用されるわけである。専門職の場合はどうしても大量の知識をインプットし、多くのスキルを習得することが求められるが、これら知識習得やスキルアップの伸びしろは、年齢が上がるに従って小さくなっていく。新しい内容を習得するのにかかる時間が、歳をとるごとに長くなっていくのは、多くの人が実感することだろう。

そういうわけで、歳をとっている人をポテンシャル採用することはない。クオンツへの未経験転職も例外ではなく、20代でないと厳しいだろう。アラサーくらいであれば可能性はあるかもしれないが、採用する側が設定するハードルは上がるため、転職成功確率は低くなるだろう。

数学とプログラミングは未経験歓迎だからといって全くできなくていいわけではないはずだ。特に数学は基礎からの壮大な積み上げが必要なので、頭の柔らかい学生時にやっていなかった人が、会社に入ってからキャッチアップするのはほぼ不可能といっても過言ではない。

それに対してプログラミングは、会社に入ってから始めてもキャッチアップすることは可能である。しかし未経験の人をわざわざ採用するには理由が必要であり、プログラミング経験がほとんどない人が選ばれるとは思えない。言語は問わず、何らかのツールやアプリを自前実装した経験があることが望ましい。

以上は必須事項という感じだが、「あればなおよい」スキルは次の通り。

ファイナンス理論の基礎知識、できれば金融機関の実務経験（銀行証券ならマーケット部門やリスク管理部門での経験。ただし営業職の経験はアピールにならない。バイサイドなら運用フロントでの経験。）
英語力。リーディングは必須。それに加えて、外資はもちろんのこと日系でも海外拠点のクオンツと連携するケースは多いので、電話会議で意思疎通がとれるレベルのリスニング・スピーキングと、メールでやりとりできるレベルのライティングがあるとなおよい。外資なら成果物のドキュメントももちろん英語なのできちんとした文書作成ができるレベルのライティングが必要。

そのほか、マインドセット的なところでいうと、次の通り。
これらを面接でアピールできるとなお好印象だろう。