アクチュアリーのつらい所7選【やめとけ?激務?なくなる?コスパ悪い?メリットは?向いてる人は?】

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はじめに

当サイト管理人の友人にはクオンツよりもアクチュアリーのほうが多かったりするので、彼らから聞いた実話をもとにまとめてみる。

本記事を読むと以下のことがわかる。

  • アクチュアリーになるメリット7選
  • アクチュアリーのつらい・大変な所7選
  • アクチュアリーに向いてる人6選

アクチュアリーになるメリット7選

アクチュアリーには以下のようにメリットも多い。

  1. 特に保険会社などでは、難関資格をくぐり抜けたエリートとして高いステータスが確立している
  2. 生保などでは資格手当もあり、世間的に見れば給料はかなり高い
  3. 正会員になるまでが大変だが、一度資格を取ってしまえば転職がしやすい(正会員人材の需要は多く安定しているが供給が少ない)
  4. 会社の根幹に関わる(経営に影響を与える)ような仕事ができる
  5. 営業をやらされることがない
  6. 転勤で地方に飛ばされることもない
  7. 数字やプログラムを扱える仕事ということで、理系学生にとって魅力的

しかし一方で、以下のようにつらいところ・大変なところも多いようだ。

アクチュアリーのつらい・大変な所7選

アクチュアリーでつらいつらいと言っている人の話を聞いていると、大変なのはだいたい以下のような感じだ。

  1. 仕事しながらの試験勉強が大変で挫折しやすい
  2. 試験以外に仕事のための勉強も大変
  3. 仕事も残業が多くて大変
  4. 旧態依然とした古いカルチャーの職場で息が詰まる
  5. 様々な利害関係を持った社内の関係部署との交渉や根回しがしんどい
  6. 単調な事務作業やペーパーワークが多くて大変
  7. 難しい数学を使えると思ったら全然使えなくて知的好奇心が満たされない

1.仕事しながらの試験勉強が大変で挫折しやすい

アクチュアリー見習い(非正会員)の間は、何よりアクチュアリー資格試験の勉強が大変だろう。
仕事しながらの勉強であり、仕事も残業が多く試験勉強する力が残っていない
平日は残業後も勉強、休日は勉強漬け、というのが当たり前で、プライベートがほぼない。
正会員になるまでには平均8年もかかるということで、仕事と勉強の両立を長期間継続するのが大変である。にも関わらず合格目標に掲げていた科目に受からないと、上司に厳しく詰められることは珍しくないようだ。準会員のまま挫折してしまい、無力感から多業種に転職する人もいる。

そもそも試験勉強が好きな人がアクチュアリーを目指すことが多いけれども、そういう人たちでさえ、仕事しながらの試験勉強は大変と言っている。二十代後半を全て仕事と試験勉強に捧げられる人でないと厳しい。
外資系の場合は12月決算が多いが12月にあるアクチュアリー試験と重なってしまうようだ。

試験勉強が大変過ぎるわりには給与がアクチュアリー以外の総合職とあまり変わらない、という不満もよく聞く。いろんなことを我慢して人生を勉強に捧げてきたようなアクチュアリーよりも、学生時代に遊んできた文系営業マンの方が出世して高給取りになることもある。

アクチュアリーは試験に受かって最終的には正会員になることが至上命題なので、試験に受からないと上司に詰められる。また、優秀な後輩が入社段階で多くの科目合格を持っていることがよくあり、自分より早く正会員になったりすると精神的にかなりつらいだろう。

2.試験以外の勉強も必要

資格試験以外にも、業務をこなせるようになるために勉強が必須。法律・規制・制度の改正は頻繁に行われるため、それに対応できるように実務のオペレーションを見直さないといけない。

これら制度改正へのキャッチアップおよび実務対応について、外部専門家としてアドバイスするのが本業のアクチュアリーが、コンサル業界に多数生息しているほどである。

アクチュアリー以外の人にとっては、専門的な内容でもアクチュアリーの人に聞けばわかるはず、と思って仕事を持ってくるわけなので、専門分野について中途半端な理解だと日常業務がつらくなる。本当は理解できていないのに周囲からは理解していると思われてしまう。 アクチュアリーの専門分野であっても、仕事で出てくる内容が全て資格試験の範囲になっているわけではない。このため、仕事に必要な専門知識はプラスアルファで勉強しないといけない。

こういうわけで、仮に正会員になって試験勉強から解放されたとしても、多忙な業務の合間をぬって新しいことを学び続けないといけない、というつらさがある。これは他の専門職・士業も同様だが。

3.残業が多くて大変

そもそもアクチュアリー見習いを採用しているのは、生保、損保、信託銀行(の年金部門)などだが、いずれも残業が多くて大変のようだ。定期的にやってくる決算作業に加え、規制対応や制度改正対応などでイレギュラーな仕事も発生することから、忙しく働いている人が多い。
基本は土日休みとなっているものの、繁忙期に休日出勤しているアクチュアリーは珍しくない。職場によっては残業時間を実際よりも少なく申告している人もいるようだ。

アクチュアリー業務はアクチュアリー以外の普通の総合職に任せられるものではない一方、アクチュアリー候補者の新卒採用枠は少ないため、慢性的な人手不足に陥っているといえる。

計算屋扱いをされることも多いが、裏を返すと、数値に関することは何でもアクチュアリーに任せておけばいい、という乱暴な発想の人もいるようだ。そういうこともあり、専門性が高いからこの仕事はアクチュアリーに投げる、ということが繰り返され、アクチュアリーの業務量が多いことについて、上層部になかなか理解されないことも多い

4.会社のカルチャーが古い

大企業は旧態依然とした職場がほとんどであり、堅苦しく自由度の低いカルチャーで働くのに疲れている人もいる。

  • 社外の人と会うわけでもないのに毎日スーツ着用
  • コロナ禍なのにリモートワーク環境が整っておらず毎日出社
  • 年功序列。年次が低いというだけでいじられたりバカにされることも。
  • 長時間残業の常態化、付き合い残業の文化

これらは日系大手企業であればたいていどこでも当てはまることであり、アクチュアリーという職種に固有の話ではない

しかしアクチュアリーを目指す人は理系院卒が多く、彼らは特に、上記の日系大手企業のカルチャーが肌に合わないことが多い。また、彼らは文系の体育会系などとは違い、非合理なことを思考停止で我慢し続けることに耐性がなく、すぐに退職してしまうケースをよく見聞きする(自分に合う職場が見つかれば問題ないわけだが、アクチュアリーと関係ないIT企業などに行く人も多い。その場合は新卒就活から転職までの貴重な若い期間のキャリア形成に失敗した、と言われてもおかしくないだろう)。

5.社内の対人ストレス

アクチュアリーを目指す人は数学が好きで、いろんな人と話し合いながら仕事を進めるよりは、一人で黙々と数字を追いかける方が肌に合っている、ということが多い

しかしアクチュアリーも民間企業の本部にいる会社員なわけであって、「社内の関係部署とのやり取り」が頻繁に発生する。したがって、単に数学を使いたいだけ、数字と向き合う仕事が良い、というモチベーションで入社した理系院卒の人は、非効率な「社内調整業務」にウンザリしてしまい転職することが多い。

「あっちの人はこう言っているけれども、こっちの人はこう言っている」という板挟みの状態になり、仕事が進まなくなるのは日常茶飯事といっていい。みんなが納得できる妥協案をまとめるために、大人数が集まるミーティングが頻繁に開催されて、自分の作業が進まない、というのもよくあるだろう。このような「人間関係や上下関係のしがらみ」に振り回されることに耐えられない、というパターンもよく見かける。

6.単純作業が多い、非効率な業務

また、IT化・自動化が遅れていてペーパーワークがしぶとく残っており、人海戦術で何とか業務を回していたりする。要するに効率的な業務運営になっておらず、アクチュアリーも例外なくその非効率な単純作業の被害にあってしまう。例えば大量の数字をエクセルに手入力したり、コピー&ペーストをひたすら繰り返していたら一日が終わっていた、という話もよく聞く。

アクチュアリーコースに採用されるような人であれば、「これをしたらこうなる」というように、事前に結果がわかりきっていることを確認する仕事はたくさんある。特に業務経験が浅い人にとっては、いったい何のためにやっている仕事なのかわからない、という業務に長時間を投下するのは、なかなか苦しいものがある。

7.業務では難しい数学を使わない

数学科からアクチュアリーになる人が多いが、その中でも「会社に入った後も数学をやりたい」と思ってアクチュアリーになったものの、それが妄想に過ぎないことがわかり落胆する、という人が後を絶たない。実際のアクチュアリー業務で使う数学は、多くの場合は大学教養レベル以下であり、さらに言えばエクセル上での四則演算だけで回ってしまう仕事も多かったりする。したがって、アクチュアリーになったら(難しい)数学を使った仕事ができる、と思い込んで入社してしまったことにより、入社後にガッカリする人が多い。

また、専門性の高いアクチュアリー業務の中身について、数理がわからない他チームや他部署の人にわかりやすく説明しないといけない、という場面は多い。確率統計の知識がない人に対して、アクチュアリー業務の説明をするのは難しいが、ある程度細かい所は正確性を犠牲にして、その分わかりやすく嚙み砕いて説明することが求められる

しかしアクチュアリーの人にありがちなのは、正確性を犠牲にした「ざっくり説明」というものに抵抗があり、どうしてもできるだけ正確に真実を伝えようとすることである。それだと専門知識のない人からすれば「この人は何を言っているのかわからない」となってしまい、さらには「仕事のできない人」という何とも乱暴なレッテル貼りをされてしまうこともある。

大学院でも資格試験でもあれだけ難しいことを勉強してきたのに、仕事では入門的な内容について、それも厳密性に欠けるような説明が求められる、ということにストレスを感じる人は多い。

アクチュアリーに向いている人6選

アクチュアリーとして長く続きそうな人は、例えば以下のような感じだろう。

  1. 仕事しながら試験勉強を続けられる人(プライベートを犠牲にできる人)
  2. 単純作業や長時間残業に耐えられる人
  3. 数学に加えて、会計、制度・法律にも少しは興味がある人
  4. 数学に強い人というより、文系人事が言うところの「数字に強い人」
  5. 社内の様々なバックグラウンドの人たちと話し、専門的内容を嚙み砕いて説明することを嫌がらない人
  6. アクチュアリー職はいわゆる理系就職ではなく文系就職だと割り切っている人

1.自由時間を試験勉強に捧げられる人

アクチュアリー資格は難関であり、仕事以外の時間の多くを試験勉強に使える人でないと合格は困難。試験に受かって最終的には正会員になる前提で新卒されるほか、年齢が上がってきてからの転職は正会員でないと難しくなるだろう。したがって正会員になることは至上命題であるといえる。

2.単純作業や長時間残業に耐えられる人

普段の業務は単純作業のようなものも多いため、もしアクチュアリー業務が知的好奇心を満たせるようなものだと思っていると、後で落胆することになる。やる前から答えがわかっている仕事であったり、誰がやっても同じような成果がでる仕事についても耐えられる人でないと苦しいだろう。

3.会計や制度・法律にも興味を持てる人

アクチュアリー資格の二次試験はより実務的になり、会計、制度・法律という色彩が強くなってくる。これら文系的な科目にも真剣に取り組める人でないと厳しい。資格試験のみならず、日常業務においても、会計や制度を理解することが必要になってくるだろう。

4.文系の人事がイメージする「数字に強い人」

文系人事が言う「数字に強い人」とは、微分方程式が解けるとかそういうことではなく、数字の意味がわかる人、というほうが近い。増加率と言っても前月比なのか前年同月比なのかによって意味が変わる。また、エクセル関数を駆使してささっと計算できるとか、そういった程度の意味だろうと思われる。

5.専門的内容をわかりやすく説明できる人

職場ではとにかく、わかりやすく説明するということが強く求められる。自分のやった計算、分析の結果について、「相手が知りたいと思っていること」がうまく伝わるように説明する必要がある。理系院卒に多いパターンとして、分析の段階では没頭して頑張るのだが、分析が終わった後の説明する段階になると急にやる気が無くなって投げやりになる、ということが多い。わかっていない人にわかってもらうよう説明する、という仕事を嫌がる人だと長続きしないだろう。

6.理系就職ではなく文系就職と割り切っている人

以上をまとめると、アクチュアリーも企画職や経理職と同じように、本部で働くホワイトカラーの一種であり、その意味では技術職や開発職のような理系就職というよりも、文系就職に近いと思っておいたほうがいいと思われる。そうしないと入社後ギャップに苦しめられて、必要なスキル・実務経験を磨く間もなく、キャリアダウンの転職を強いられてしまうだろう。

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