クオンツという職業は激務なのか?

回答

会社や部署にもよるが、それほど激務ではない。

金融業界で圧倒的に激務なのはM&A仲介などの投資銀行業務であり、それと比べると超絶ホワイトである。
さらに、マーケットのお仕事の中でいうと、セールスやトレーダーと比べると、クオンツの忙しさ度合いは、だいたい同じか、彼らよりホワイトだろう。
セールスは週3や週4で接待という人もいるし、トレーダーは退社するのは比較的早いが、家に帰ってからみんな携帯端末などで欧米市場を見ており、寝るまで仕事しているようなものである。
それらと比べるとクオンツはホワイトとなる傾向があるものの、職場や時期によってはセールスやトレーダーよりも激務になることもある。

場合分け

以下の3つに場合分けして書いてみる。

(1)セルサイド(証券会社など)のフロント
(2)セルサイド(証券会社など)のミドル
(3)バイサイド(運用会社など)

独断と偏見で、激務度合いが強い順に並べるとすると、
(1)>(2)>(3)
ではないかと思われる。(2)と(3)はあまり変わらないような気もするが、いずれにせよ、激務度合いは会社やチーム、時期によって異なるため、一概にはいえない。

(1)セルサイド(証券会社など)のフロントの場合

この場合、職種はデリバティブクオンツアルゴトレードクオンツの2種類に分かれる。

デリバティブクオンツの場合

デリバティブクオンツの場合は、
・多くのプロジェクトを抱えているときや、
・作業量の多いプロジェクト、
・緊急性の高いプロジェクト、

などの場合、激務度合いが高まる。

特に緊急性の高いプロジェクトや、エラー対応などの場合はなおさら、その日のうちに終わらせないといけない作業が多く、帰りが遅くなりがちである。しかしそのような状況が常に続くというケースはそれほど多くない。このため、一時的に激務になることはあっても、それが日常的に発生するわけではない。

アルゴトレードクオンツの場合

アルゴトレードクオンツの場合は、トレーダーと同じようなタイムスケジュールで働いており、場合によっては早番・遅番のような形で分業していることもあるだろう。早番はオセアニア時間から東京時間、遅番はロンドン時間を見る、という感じだ。しかしマーケットは常に動いているためトレーダーと同様、家でもマーケットをチェックしている人が多いだろう。一方で、アルゴリズムの調査開発フェーズの場合は、データ分析、プログラミング、バックテストなどが仕事であり、働き方は比較的ホワイトであろう。

(2)セルサイド(証券会社など)のミドルの場合

この場合、職種はデリバティブクオンツとリスククオンツの2種類に分かれる。

デリバティブクオンツの場合

デリバティブクオンツの場合は、いわゆるバリデーションクオンツであり、フロントのクオンツが作ったモデルの検証を行う。フロントが急いでいる場合はバリデーションクオンツも急いで検証を終わらせる必要がある。しかし全体的な傾向としては、部署内の時間の流れ方はフロントよりもミドルの方がゆったりしており、ホワイトさが高まるだろう。

リスククオンツの場合

リスククオンツの場合は、リスクモデルの開発検証や、新たな規制が入ることに伴う規制モデルや資本計算のインフラ構築などを行う。デリバティブクオンツよりもリスククオンツの方が、フロントから急かされることがないのでホワイトになる傾向がある。しかし規制対応についても、規制開始までのスケジュールがタイトになることもあり、社内のいろんな部署との根回し・利害調整に巻き込まれると、帰りが遅くなることもある。

(3)バイサイド(運用会社など)の場合

こちらもフロントかミドルかで変わってくるだろうが、全体的な傾向として、セルサイドよりバイサイドの方が雰囲気がマッタリしており、激務度合いは下がる傾向にある。クオンツ運用のロジック開発はかなりホワイトな部類に入るのではないかと思われる。クオンツファンドマネージャーも夕方にあれこれ分析をしたりするだろうが、セルサイドの忙しさに比べるとまだマシだろう。しかし当然ながらアクティブ運用でパフォーマンスがイマイチとなると顧客説明のストレスがのしかかることになる。

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