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CCR資本(カウンターパーティクレジットリスク資本)の計算方法

Counterparty Credit Riskの資本ということで、CCR資本とも略される。

CCR資本の計算式は以下の通り。

CCR資本 = 所要資本水準 ×  RWA

所要資本水準(所要自己資本比率)は、バーゼル規制で要求される最低限の自己資本比率であり、8%をベースに、いろんなバッファーを考慮されて決まる。

RWARisk Weighted Assetの略であり、リスクアセットとも呼ばれる。

リスクアセットの算出方法

RWAは次のように求める。

RWA = 12.5 × RW × EAD

ここで、\(RW\)はリスクウェイトであり、以下の部品を組み合わせて、やや複雑な計算式で求められる。

  • PD(Probability of Default, デフォルト確率)
  • LGD(Loss Given Default, デフォルト時損失率)
  • 実効マチュリティ(Effective Maturity, 実効満期)

次に、\(\mathrm{EAD}\)はデフォルト時エクスポージャー (Exposure At Default) であり、以下2種類の計算方法がある。

  • 標準的方式
  • 内部モデル方式

再構築コストとポテンシャルフューチャーエクスポージャー

さらに、標準的方式は、以前に使われていたのは
カレントエクスポージャー方式(CEM)
だが、今後は
SA-CCR
による方法がメジャーとなる。

これら2つの標準的方式、CEMとSA-CCRは、いずれも

\(\mathrm{EAD} = \mathrm{RC} + \mathrm{PFE}\)

と計算される。

RCはReplacement Costの略で、再構築コストと呼ぶ。
RCは、現在のデリバティブ時価をもとに計算される、現時点におけるエクスポージャーである。

次に、PFEはPotential Future Exposureであり、将来エクスポージャーなどと呼ぶ。
PFEは、将来のデリバティブ時価の変動により生じる、エクスポージャーの予想値である。

これら再構築コストとPFEの具体的な計算方法が、CEMとSA-CCRで異なる
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