バーゼル規制資本に関する備忘録シリーズ。
規制資本には主に以下の種類がある。
⑴マーケットリスク資本
⑵CCR資本
⑶CVAリスク資本
⑷レバレッジ比率資本
⑸その他
⑴のマーケットリスク資本は、いままさにFRTBで見直し中である。
⑵のCCR資本は、Counterparty Credit Risk資本であり、デフォルトリスクに対して積む資本である。
計算方法には2つの選択肢がある。
・標準的方式
・内部モデル方式
標準的方式は、いわゆる掛け目方式であり、期待エクスポージャーをシミュレーションしない。
これは今まで、CEM、つまりカレントエクスポージャー方式であったが、
SA-CCRに切り替わる予定である。
CEMに比べて、SA-CCRの方が計算はやや複雑になるが、実際のリスクの説明力が増す。
内部モデル方式は、IMMとも呼ばれる。
これは期待エクスポージャーをシミュレーションにより求めるものである。
⑶のCVAリスク資本は、デフォルトリスクと似て非なるCVAリスクに対して積む資本である。
実際にデフォルトが発生して被る損失ではなく、
CVAが変動することで拡大する損失に備える資本である。
これも計算方法には2つの選択肢がある。
・標準的方式
・先進的方式
標準的方式は、CEMに似たものである。
これも今後はBasic-CVAというSA-CCRにならった方法に変更される予定である。
先進的方式は、FRTB-CVAと呼ばれるもので、CVAの期待ショートフォールを計算する必要がある。
⑷のレバレッジ比率資本も、CEMからSA-CCRにならった方法に変更される予定である。
—–