Liborが消える前でもRFRに切り替わる可能性が出てきた

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解説

Liborが観測できている間でも、一足早くRFRに切り替わる可能性が出てきている。

 
その切り替えにも2種類ある。
 
⑴デリバティブ契約のLiborがRFR+スプレッドに切り替わる
 
⑵契約は切り替わらないが、あたかも切り替わったかのようにプライシングする。RFRには市場のRFRプロジェクションカーブから取ったフォワードレートを使い、スプレッドには予想値を使う。
 
⑴は、今のところCCPが先んじてRFRに切り替える可能性が出てきている。pre-cessation fallback triggerというようだ。
Liborは一応観測できているのだが、移行日が近づいて、その金利インデックスとしての信頼性がなくなったらトリガーが引かれて、RFR+スプレッドに切り替わる、というのがpre-cessation fallback triggerである。
 
これではCCPで清算されている取引だけが切り替わって、清算されていないOTCの取引はLiborのまま、ということになる。するとベーシスリスクが発生してしまうことから、賛否両論がありそうだ。
 
⑵は、まだ予想に過ぎないが、RFRに乗せるスプレッドの水準がある程度固まってきたら、契約に先んじてプライシングが切り替わる可能性がある。
デッドラインである2021年末以降にフィキシングされるLiborのフォワードレートを、RFRのフォワードレートと、スプレッドの予想値の和で置き換えれば、Libor廃止後の市場を描写できるだろう。
 
問題はスプレッドの予想値だが、このスプレッドの計算方法は、先月にISDAの市中協議文書が出て、かなり計算方法が固まってきつつある。
過去5年や10年のスポットレートの差分を求め、その平均値あるいは中央値を用いる、という方法になりそうである。
ヒストリカルの平均であるため、移行日が近づいてくるほど、足元の平均値が、最終的に採用されるスプレッドに近くなってくる。
どんどんスプレッドの不確実性が下がっていくため、いずれはプライシングで、このスプレッドの予想値を織り込むことになるかもしれない。

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