CDSのCVAはどう計算するか

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解説

CDSなどクレジットデリバティブのCVAを計算するには、以下2社のクレジットリスクの相関を考慮する必要がある。

⑴CDSの取引相手つまりカウンターパーティ
⑵CDSの参照企業
⑴については金利スワップなどと同様である。
⑵については、CDSのエクスポージャーは、CDSの参照企業のクレジット変動により生じるため、これも考慮する必要がある。
このため、きちんと計算するには、カウンターパーティと参照企業のクレジットに相関を入れてシミュレーションする必要がある。
相関の入れ方としては、シンプルなガウシアンコピュラを使うことになるだろう。
このように⑴と⑵のクレジット相関を考慮するということはつまり、エクスポージャーとカウンターパーティクレジットの相関を考慮していることになる。
結局のところ、誤方向リスク・正方向リスクを考慮しているのと同じことである。
しかし誤方向リスク・正方向リスクについては、考慮の仕方についてまだ市場慣行が定まっていない印象である。
当局も、何かしら考慮すべき、としか言っておらず、具体的にどう入れるべきかのガイドラインはない。
そういうわけで、デフォルト相関を考慮しない、というアプローチも実務では見られる。
カウンターパーティのクレジットは変動しないとして、基準日のクレジットカーブから求めた生存確率を将来時点にも適用する。
しかし場合によっては、カウンターパーティのクレジットと、CDSの参照企業のクレジットで、どちらかの方が明らかに強い、という場合が考えられる。
例えば、国債のCDSで、カウンターパーティがその国の銀行である場合などだ。

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