短期ゾーンの割引金利はNDFから作る。この割引金利はドル担保の金利である。
長期ゾーンの作り方は、大きく分けて以下の3パターンがある。
パターンA
ドルLiborと交換するエマージング通貨の固定レート、つまり通貨スワップレートを用いる。
この場合、エマージング通貨の変動金利を評価する必要がないため、ドル担保ドルディスカウントカーブと、ドルLiborプロジェクションカーブをインプットすることにより、先にドル担保ディスカウントカーブを生成することができる。
その後、エマージング通貨のスワップレートがある場合は、生成済みのドル担保ディスカウントカーブをインプットして、エマージング通貨のプロジェクションカーブが生成できる。
パターンB
・ドルLiborとエマージング通貨の変動金利を交換する通貨ベーシス
・エマージング通貨のスワップレート
の2つを組み合わせて生成する。
これらはどちらもエマージング通貨の変動金利インデックスがあるため、そのテナーも同じであれば、2種類のスワップを組み合わせることで、エマージング通貨の変動金利レグを消去することができる。
よって、ドルLiborとエマージング通貨の固定レートを交換する通貨スワップになるため、結局パターンAと同じになる。先にドル担保ディスカウントカーブを生成した後で、スワップレートからプロジェクションカーブを生成する。
パターンC
・通貨ベーシス
・スワップレート
・テナーベーシス
の3つを組み合わせて生成する。
これはパターンBにおいて、エマージング通貨の変動金利のテナーが、通貨ベーシスとスワップレートで異なる場合である。例えば通貨ベーシスは3Mインデックスたがスワップレートは6Mインデックス、というような場合だ。
この場合も、3種類のスワップを組み合わせることで、結局パターンAと同じになる。
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