【初心者向け】CVAとは

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解説

CVAはCredit Valuation Adjustmentの略で、デリバティブの取引相手(カウンターパーティ)の信用リスクによる期待損失のことである。カウンターパーティの信用リスクがないものとして、OISディスカウントで求めた通常の時価をリスクフリー時価と言う。このリスクフリー時価からCVAを差し引いたものが公正価値になる(実際は他にも、総括してXVAと呼ばれる色々な評価調整があり、それらも含めて足し引きしたものが公正価値となる)。フロントデスクのトレードではこのCVAの分だけ顧客にとって不利なプライスが提示される。しかしそのプライスのうちいくらがCVAで、いくらがFVAで、いくらがヘッジコストで、いくらがその他手数料で、、、、というような要因分解は、顧客からは見えない。

カウンターパーティがデフォルトするとどのような損失があるかについて軽く説明しておく。まず、デリバティブの時価は市場変動によってプラス(勝ちポジション)になったりマイナス(負けポジション)になったりする。自社がデリバティブの勝ちポジションの状態でカウンターパーティがデフォルトすると、その勝ち分(の一部)を回収できなくなってしまう。この回収できなかった勝ちポジションが損失だというわけである。逆に相手の立場から見れば、そのときカウンターパーティは負けポジションなので、その状態でデフォルトすれば、負け分(の一部)を踏み倒せる、ということになる。

期待損失というのは、損失の期待値ということだが、それはざっくり以下の3つの要素に分解できる。
CVA=EAD x PD x LGD
(1)EAD (Exposure At Default)
(2)PD (Probability of Default)
(3)LGD (Loss Given Defaullt)
(1)はエクスポージャーとも呼ばれるが、勝ちポジションの期待値である。
(2)はデフォルト確率、(3)は損失率である。

この3つの要素に分解するのは、例えばローンの貸し倒れ引当金の考え方と同じである。しかしローンと異なるのは、デリバティブでは貸している金額が市場変動によって毎日変わる、ということである
貸している金額というのは、勝ちポジションの金額だが、
・市場が自社に有利な方向に動けばその金額は増えるし、
・それとは逆の方向に動けばその金額は減る。
貸している金額というのは(1)のEADに対応するが、これが一定ではないので、期待値を求めないといけない。この期待値を求めるところが最も難しいところであり、(1)から(3)の中で(1)のEADを求めるのが一番手間がかかる。
(2)のPDはCDSから逆算して求める。
(3)のLGDは、基本的には(2)で参照したCDSのマーケットクォートが前提としている回収率を用いて、(1-回収率)として求める。

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