【新刊紹介】デリバティブ取引のすべて【第2版】-激動の規制対応・金利指標改革後に広がるデリバティブビジネスの羅針盤

三菱UFJ銀行のデリバティブ本に第2版が登場

三菱UFJ銀行 市場企画部が出しているデリバティブ本『デリバティブ取引のすべて』に第2版が出ることがわかった。発売日は2022/11/29の予定だが、すでに予約注文可能になっている。

デリバティブ取引のすべて【第2版】-激動の規制対応・金利指標改革後に広がるデリバティブビジネスの羅針盤

今のところ目次は出ていないが、紹介文は以下のようになっている。

「各種デリバティブの基本スキームからプライシング、トレーディング、リスク管理、法務・会計まで。文字通り、金融機関におけるデリバティブ取引のすべてを記述した基本書をアップデート。第2版ではLIBOR廃止に伴って変更された市場慣行を詳細に解説するとともに、ESG関連デリバティブ暗号資産デリバティブ高速計算のために用いられるハード・ソフト両面での新技術など最新の動向を紹介する。金融機関においてデリバティブ関連業務に携わる人々、市場参加者、ファイナンス研究者・学生にとって必携の書。」

このことから、新たに追加された内容は主に次のようなものが予想される。

  • LIBOR公表停止、RFRへの移行など、IBOR改革に伴って変化した金利デリバティブの市場慣行
  • ESG関連デリバティブ(企業のESGスコアに連動してキャッシュフローが変化する金融派生商品など)
  • 暗号資産デリバティブ(ビットコインなどの暗号資産価格に連動してキャッシュフローが変化する金融派生商品など)
  • デリバティブポートフォリオの評価、リスク計測などで求められる高速計算の新技術

参考:第1版について

第1版は2014年1月に発売されている。当時に比べると現在ではたしかに市場慣行や金融規制にかなりの変化が見られるため、第2版はそれらをアップデートした内容になっているはず。

第1版のページ数は528ページ、第2版のページ数は708ページとなっており、第2版ではさらに分厚くなっていることがわかる。

金融工学っぽい内容だけでなく、実務家向けにデリバティブの会計・税務、契約書・法務、グローバル金融規制などが包括的にまとまっている

デリバティブ取引のすべて~変貌する市場への対応~

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