CVAの計算グリッドと数値積分

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解説

CVAの計算にはモンテカルロシミュレーションを用いるわけだが、時間軸の計算グリッドを指定して、その時点における取引の時価を求めることになる。

 
CVAは各時点のエクスポージャーにディスカウントファクターとデフォルト確率をかけて、時点に渡って合計し、最後にLGDをかければ完成である。
 
時点に渡って合計するのはなぜかというと、どこでデフォルトするかわからないからである。
 
デフォルトし得る時点を計算グリッドとして指定し、仮にその区間でデフォルトした場合に、デフォルト時点で発生しているであろうエクスポージャーを求める。
あとは、これら各区間のエクスポージャーに、
各区間でデフォルトする確率をかけて合計すれば、
平均的に発生するエクスポージャーを見積もることができる。
 
ここで、各区間のエクスポージャーを、どの時点で計測するか、という問題がある。
 
区間なので、始まりと終わりがある。
この、区間の始まりの時点と、終わりの時点については、計算グリッドであるから、これら2つの時点における取引の時価は求められる。
しかし、この区間の始まりと終わりの間の期間において、取引の時価がどのように推移するかはわからない。計算グリッドが存在しないからである。
 
例えば区間を6ヶ月ごとに設定した場合、1年後から1年6ヶ月後の間の6ヶ月間については、どの日付であっても、その日付における取引の時価はわからないため、エクスポージャーもわからない。
しかし、ピッタリ1年後とピッタリ1年6ヶ月後におけるエクスポージャーはわかる。
 
このとき、1年後から1年6ヶ月後の間でデフォルトが発生したとして、そのデフォルト時点におけるエクスポージャーは、どう求めればよいのか。
エクスポージャーを求められるのは、ピッタリ1年後とピッタリ1年6ヶ月後の2つの日付のみである。
このため、選択肢としては以下が考えられる。
 
⑴区間の左端、つまり1年後におけるエクスポージャーを用いる
 
⑵区間の右端、つまり1年6ヶ月後におけるエクスポージャーを用いる
 
⑶1年後におけるエクスポージャーと、1年6ヶ月後におけるエクスポージャーの、平均値を用いる
 
他にもありえるかもしれないが、シミュレーションでエクスポージャーを求められる時点は、区間の左端と右端の2つしかないため、やり方の選択肢はかなり限られてくる。
 
上記のように、
・区間のどの時点における値を計算に用いるか
という話は、いわゆる台形則など、一般的な数値積分のアルゴリズムに出てくる話と同じである。
 
区間の左端と右端の間のどこかで、
 
・大きなキャッシュフローがある
 
・ポートフォリオ全体のエクスポージャーに大きく寄与している取引が満期を迎える
 
といった場合には、上記の⑴から⑶のどの方法を採用するかによって、仕上がりのCVAがけっこう変わってくるだろう。

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