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解説
前回の続き
大手信託や準メガバンク:
OISディスカウント、金利スマイルや為替スマイルの導入は終わっているものの、CVAの導入はまだしばらく先になるだろう。そもそも導入の準備すら始まっていないように見える。
大手生保:
最近になってOISディスカウントを導入したか、もしくは現在準備中という感じ。
ボラティリティスマイルについては、考慮している場合であっても、ストライク方向に線形補間やスプライン補間などアドホックに補間しているのみ。
CVAについてはそもそも必要かどうかの段階から議論している印象であり、しばらく導入の準備すら始まらなさそうだ。
バイサイドは大手とはいえ結局はデリバティブのエンドユーザーであってマーケットメイクはしていないわけなので、このような対応でもやむを得ないだろう。
当然ながらプライシングは自前ではなくベンダーシステムを使っている。
大手地銀:
最近になってOISディスカウントを導入したか、今まさに導入しようとしている段階。
大手生保と同様、彼らもエンドユーザーなので遅れてはいるが、やはり担保授受でディスピュートが発生するなどして、止むを得ず対応しているのだろう。
CVA導入については全く考えていないと思われる。
彼らもベンダーシステムを用いているため、いったんシステムのアップグレードが決まれば、すんなりとプライシングが高度化される。しかしながら、安いからということで日系のシステムベンダーを採用している場合が多く、システムに搭載されているロジックが時代遅れになっているパターンも多い。
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