レシオフォワードのプライシング

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レシオフォワードとは、

為替がストライクより円高に振れたら、予約レートが銀行にとってより有利なレートに変更され、元本が2倍や3倍になる商品だ。
 
ドル円が100を下回ったら、予約レートが110に変更され、予約レートと為替の差分に、元本の2倍をかけた金額を銀行が受け取る。
ドル円が100を上回ったら、予約レートは100のままで、為替と予約レートの差分に、元本をかけた金額を銀行が支払う。
 
これはつまり、
・元本2倍のギャップオプション
・元本1倍のバニラオプション
の組み合わせである。
 
プライシングは、これら2つのオプションを評価して、その時価を合計すればよい。
 
銀行から見れば、
・トリガーストライクが100、ペイオフストライクが110のギャッププットオプションの買いx2
・ストライク100のバニラコールオプションの売りx1
である。
 
顧客から見れば、
・ギャッププットオプションの売りx2
・バニラコールオプションの買いx1
となる。
 
いずれから見ても、1つのオプションが時価プラスで、もう1つのオプションが時価マイナスになる。
 
ギャップオプションのプライシングは、デジタルオプションとバニラオプションに分解して行う。
 
デジタルオプションは、ストライクをわずかにずらした2つのコールオプション時価の差分として評価する。
 
よって、ギャップオプションは、バニラオプションを3つプライシングすればよい。
すると結局、レシオフォワードは、バニラオプションを4つプライシングすればよいことになる。
 
商品名はフォワードとなっており、顧客に対しても、為替フォワード、つまり為替予約の延長線として説明しているのだろう。
しかし、実態としては、オプションの買い取引と、オプションの売り取引を同時に行わせている。
 
確かに、元本、満期、ストライクが同じである、
・バニラコールを買い、
・バニラプットを売れば、
プットコールパリティから、それはつまり外貨買いの為替フォワードと同じである。
 
しかし、レシオフォワードは、コールとプットで元本とストライクが異なっており、組み合わせても為替フォワードにはならない。

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