RFRへの移行が生むベーシスリスク(続)

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解説

・変動金利ローンで借りてきて、デリバティブで金利変動をヘッジしている場合、LIBORからSOFRに移行すると、ローンとデリバティブで金利水準がずれてしまい、これがベーシスリスクとなる。

・これが起こりそうな理由としては、ローンとデリバティブでSOFRに乗るスプレッドがずれることが考えられるからである。

・変動金利インデックスをLIBORからSOFR+Spreadに書き換える場合、ローンは当事者間の交渉により取引ごとに契約書を書き換えるが、デリバティブはISDAによって全取引を一括で書き換える可能性が高い。

・そうすると、ローンとデリバティブで、Spreadを計算するタイミングやロジックが異なってくる結果、計算されたSpreadが一致しない

・ローンのLIBORはSOFR+Spread1、デリバティブのLIBORはSOFR+Spread2に書き換えられると、このSpread1-Spread2の分だけ金利がずれる。

・ローンで支払う金利はSOFR+Spread1、デリバティブで受け取る金利はSOFR+Spread2となり、この差分がベーシスリスクとなる。

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