FRNのLibor fallback

米国の変動利付債 Floating Rate Notes (FRN)もLiborを参照しているが、Liborが観測できない場合、

・固定利付債になる
・どうなるか、契約上定められていない
 
のどちらかのパターンであるようだ。
固定利付債になる場合は、おそらく、直近で観測できたLiborで固定されるということだろう。
これは、FRNが発行された段階においては、Liborがなくなることは想定されておらず、なにかしらの原因で一時的にLiborが取得できなかった場合を想定して、契約に書かれていたものだろう。
変動利付債を金利スワップで固定化している場合などは、固定利付債になってしまうと、金利スワップの方はLiborがRFR + Spreadに変換されていまうので、ヘッジがワークしなくなる。
2つ目のケースも、契約上どうするか定められていないので、市場の混乱は必至だろう。
 
債券の発行体が現在の契約を書き換えるには、法律上、債券の買い手から合意を取り付けないといけなくなっているため、個別に交渉することになり、あまりにも煩雑で現実的ではない。
 
これを受けて、米国ではAlternative Reference Rate Committee ARRCが対策に乗り出している。
具体的な対応策はまだ公開されていないようだが、法律事務所も参画して、必要に応じて立法措置もとるかもしれないようだ。
 
日本でも変動金利のローンを金利スワップで固定化しているケースは多く、金利スワップはTonar + Spreadに変換されてしまうため、ローンの金利について、Liborが消えた場合のfallbackがどのように契約上定められているのか、確認が必要だ。
おそらく今の契約のままでは、ヘッジ会計が外れてしまって、ヘッジによる損失がPLにはねてくる恐れがあるだろう。

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