CMSオプションのプライシング: 2つの方法

CMSのフォワードレート計算やオプション評価には、いわゆるコンベクシティー調整が必要であり、何らかのプライシングロジックを使うことになる。

 
市場で使われているロジックは大きく分けて2通り。
 
⑴レプリケーション法
 
⑵Linear Terminal Swap Rateモデル
   (LTSRあるいはTSRと書かれる)
 
⑴のレプリケーション法は、モデルではないため、スワップレートに何らかの仮定を置くわけではない。
幅広いストライクのバニラオプションのポートフォリオで複製する方法である。
よってバニラオプションのプライシングを何回も繰り返し、その合計で評価する。
 
バニラオプションのストライクはかなり低ストライクや高ストライクのゾーンも含むため、スマイルの補間のみならず、補外のロジックに強く依存する。
よって実務では、CMS商品の市場価格に合うように、スマイルの補外ロジックのパラメーターをキャリブレーションする。
 
 
⑵のLTSRモデルは、ディスカウントファクターとアニュイテイの比率が、スワップレートの一次関数で書ける、と仮定するモデルである。
 
CMSのコンベクシティー調整は、ターミナルメジャーとアニュイテイメジャーの違いを調整することであるから、2つのメジャーのニューメレールの比率が出てきてしまう。
この比率を、ペイオフにも含まれているスワップレートで置き換えることによって、プライシングがかなりシンプルになる。
 
 
⑴のレプリケーション法では特に仮定を置いていないため、正確なのは⑴の方法だが、計算負荷は若干高い。
⑵の方法は一次関数で近似しているため、誤差が出てきてしまうが、高速に計算できることから、実務でも用いられている。

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