金利モデルのキャリブレーション対象

金利系エキゾチックデリバティブの評価にはプライシングモデルが必要となるが、そのモデルパラメーターはどの商品にキャリブレーションすべきだろうか。

金利系エキゾチックデリバティブはたいてい早期解約可能日が複数ある、いわゆるバミューダンコーラブルである。典型的なものとして以下を取り上げる。
 
・バミューダンスワップション
・NonBulletスワップション
・キャップトフロータースワップション
・リバースフロータースワップション
・CMSスプレッドスワップション
 
バミューダンスワップションは、固定クーポンのスワップを原資産とする複数回権利行使可能なスワップションであり、もっともシンプルなものだ。加えて、
・元本、固定クーポン、変動サイドのスプレッドはフラット
・変動金利インデックスはCMSなどではなく、Liborなど、いわゆるIbor
 
NonBulletスワップションは、原資産が固定クーポンとIborを交換するスワップだが、元本、固定クーポン、変動サイドのスプレッドのどれかがフラットではないものだ。典型的なのはアモチ付きスワップションや、固定クーポンがステップアップするスワップションである。このような条件が付いていると、適切なキャリブレーション対象は異なってくる。
 
キャップトフロータースワップションは、変動と変動の交換で、片方の変動クーポンに上限が付いているものだ。それに加えて、ゼロ付近に下限が付いているものもよくある。
 
リバースフロータースワップションは、変動と変動の交換で、片方の変動クーポンが、固定金利マイナスLibor、というように変動金利とは方向が逆の動きをするものだ。たいていリバースフローターのクーポンの方に上限と下限が付いている。
 
CMSスプレッドスワップションは、CMSスプレッドクーポンとLiborクーポンの交換で、CMSスプレッドクーポンには上限と下限が付いている。
 
一般的にコーラブル商品のキャリブレーションで注意すべき点は以下である。
 
・クーポン部分のオプションと、スワップ全体のオプションの両方があるが、それぞれが参照するイールドカーブの期間が異なるため、異なる原資産にフィッティングさせないといけない。
 
・スワップションを評価するなかで原資産スワップの時価も副産物として得られるが、それがコーラブルなしの原資産スワップのマーケットプライスに近くなっていることが望ましい。
 
次回以降はこれらの商品のキャリブレーション対象について考える。
 

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