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回答
クオンツに必要な資格はない。
- 就活時 → 資格は必要ない
- 就職後 → 資格は必要ない
上記の通り。
今回のタイトルも学生によく聞かれる質問である。
当然ながら就活時は有名大学の理系院生という肩書きが必要である。クオンツの特徴は早慶も含め私立大卒がかなり少なく、有名国立大卒ばかりという点だ。
しかし資格試験を受けて合格するともらえる「資格」というものはクオンツには必要なく、業界団体への登録なども不要である。
そもそも資格を取るメリットは
一般的に資格を取るメリットとしては以下の3つがあるだろう。
⑴その資格がないと就けない職業に就ける(独占業務ができるようになる)
⑵その分野にコミットする意思を示せることにより就職・転職で少し有利になる
⑶業務に必要な基礎知識を体系的に学べる
国家資格やアクチュアリーは⑴だろう。
クオンツについては、⑴、⑵の意味で使える資格はない、ということだ。
これに対して、アクチュアリーは新卒採用の段階では資格は関係ないが、就職後は資格試験を毎年受け続けることになる。中途採用では年齢や経験年数に応じて、ある程度の科目合格を持っていないといけなくなる。
⑶についても、クオンツの場合はほぼないのだが、関連のある資格を以下でいくつか紹介する。
クオンツにも役立つかもしれない資格は
1.CFA
これは米国証券アナリストだが、経済・会計・ファイナンスの基礎を学ぶのに役立つといえば役立つ。同僚の外人クオンツはけっこうCFAの勉強をしている人が多い。特に中国人クオンツはかなりの割合でCFAに足を踏み入れている。日系金融では知名度がほぼゼロだが、外資系、特にバイサイドではかなり知名度が高く、⑵の意味でも役立つかもしれない。しかしCFAはクオンツだから目指すというようなものではない。
2.CMA(日本の証券アナリスト)
これもCFAと同様、マーケット部門に行くのであれば勉強しても無駄ではないだろう。理系院卒にとって経済・会計・ファイナンスを広く浅く学ぶのにちょうどいいと思う。しかし学ぶ手段として証券アナリストの資格勉強がベストだと言っているわけではない。また、誰でも受かってしまう試験なので、⑵の意味で就職に役立つわけではない。
3.統計検定
これはひと昔前はかなりバカにされていた試験なのだが、最近はこれの勉強をしている人が多く、驚いている。しかし、理系院卒だからといってみんなが初等的な確率統計でさえ学んでいるとは限らないため、⑶の意味で役立つかもしれないし、計算練習くらいにはなるだろう。
その他
その他、プログラミングについては、当然ながら資格勉強よりも、実際に簡単な計算ツールでも作ってGitHubにアップした方がアピールになるだろう。競プロについても、面接官がその内容やすごさをよくわかっていない場合が多いので、就職に直結するようなものではない印象。
まとめ
以上をまとめると:
- 前提として、クオンツに必須の資格はない
- 理系院卒なら基礎数学は大丈夫なはずなので、あとは初動的な確率統計の計算練習をしたければ統計検定
- 経済・会計・ファイナンスを学びたければ証券アナリスト
- もし外資系アセマネに行くつもりで長時間の資格勉強の覚悟があるならCFA
参考文献
Frequently Asked Questions in Quantitative Finance (English Edition) Heard on The Street: Quantitative Questions from Wall Street Job Interviews (English Edition)あわせて読みたい
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