SPCリパッケージ債のCVA

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解説

リパッケージ債スキームの手順は、

 

・証券会社がSPCを設立する

 

・顧客が手持ちの債券をSPCに担保として預ける
・SPCがリパッケージ債を発行して顧客に売る
・SPCが担保債から債券クーポンを受け取る
・SPCがスワップカウンターパーティとスワップをして、債券クーポンを払い、仕組みクーポンを受ける
・SPCが受け取った仕組みクーポンを、リパッケージ債のクーポンとして顧客に払う
 
というものであり、このスキームは非常に多く、実務で頻繁に出くわす。
 
この商品のCVA計算については、過去の記事でいくつか説明してきた。
 
SPCのクレジットスプレッドではなく、担保債のクレジットスプレッドを用いてCVAを計算する。
担保債が国債の場合、
・デフォルトしない前提で計算している会社もあれば、
・国債のCDSスプレッドからデフォルト確率を見積もってCVAを計算している会社もある。
 
担保債がデフォルトすると、SPCが解体されて、リパッケージ債のスキーム自体が早期終了する。
このとき、担保債を市場で売却して得られるキャッシュを、エクスポージャーから差し引いて、それをもとにCVAを計算する。
このときの市場価格が、どれくらい安く買い叩かれるのかを見積もらないといけないが、かなり困難である。
デフォルトが発生するようなリスクオフの市場環境下では、かなり安くしか買い取ってもらえないだろう。

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