MVAの会計導入はいつなのか

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解説

リスクマガジンに、MVAの会計導入が広がっていないとの記事が出ていた。

 
CCP取引ではマージンコストがスワップレートに織り込まれており、これがCCPベーシスが発生した原因である。
 
一方で、CCPではない相対取引については、フロントプライシングでMVAを顧客にチャージすることもあまり広がりを見せていないようだ。
そうなってくると会計導入についてもいまいち進んでいかないだろう。
 
その要因として挙げられている点は以下の通り。
 
⑴証拠金規制はフェーズ分けされており、まだ規制にかかっていない金融機関もけっこうある
 
⑵金融機関の顧客については、規制にかかっているのはバイサイドの一部大手くらいである
 
⑶そもそも当初証拠金が要求されるのは新規取引のみ
 
⑷すでに証拠金規制にかかっているのは大手金融機関だが、彼らはXVAデスクがXVAの最適化を行なっており、MVAで高コストになる非CCPの相対取引を減らしている
 
⑸顧客にMVAをチャージするのは、クライアントリレーションや収益確保の観点からまだ難しい
 
 
しかしながら、今後は証拠金規制スコープの裾野が広がっていき、金融機関サイドとしてはコストの価格転嫁は避けられないはずなので、どこかのタイミングでMVA導入が加速するかもしれない。

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