こちらもおすすめ
【初心者向け】CVAモデルの体系的まとめ | Quant College
【初心者向け】CVAの体系的まとめnote | Quant College
LIBOR廃止とRFR移行のまとめ | Quant College
【随時更新】CVAなどのXVAを勉強するのにおすすめの本:5冊 | Quant College
解説
為替とクレジットの誤方向リスクをモデリングするために、
デフォルト時に為替レートがジャンプすると仮定する方法がある。
問題はこのジャンプ幅をどう求めるかだが、よくあるのはクオントCDSを用いる方法だ。
例えば日本国債のCDSにはキャッシュフロー通貨がドルのものと円のものがある。
流動性があるのはドルの方である。日本国債がデフォルトするような状況では円の価値がないからである。
ドルのものは、クオントCDSである。日本国債の通貨は円であるのに、それとは異なる通貨建てのCDSだからだ。
これら通貨の異なる2つのCDSがあるが、参照する債券は同じである。
このとき、円のCDSを買ってドルのCDSを売れば、参照債券が同じなので、デフォルト時の受け取りと支払いは、通貨の違いを除いて同じになるため、残るのは為替リスクのみとなる。
このことから、円建てのCDSスプレッド、ドル建てのCDSスプレッド、為替レートのジャンプ幅、の3つの間の関係式が導かれる。
この式に2種類のCDSスプレッドをインプットして、為替レートのジャンプ幅を逆算する。
あとは、求めたジャンプ幅をCVAモデルにインプットて計算すれば、誤方向リスクを考慮したCVA計算ができることになる。
しかし、これはあくまで為替とクレジットの相関のみであり、その他、例えば金利とクレジットの相関はどうするか、といった問題はたくさんある。
ブラウン運動の相関として考慮することは可能だろうが、それではあまりジャンプなどのドラスティックな誤方向リスクを表現することができない。
こちらもおすすめ
【初心者向け】CVAモデルの体系的まとめ | Quant College
【初心者向け】CVAの体系的まとめnote | Quant College