MXNのマルチイールドカーブ

エマージング通貨の中にはかなりイレギュラーなコンベンションになっているものもある。典型的なのがメキシカン・ペソである。
 
流動性のあるスワップレートのクォートの満期表示が、年単位ではなく週単位になっている。

さらに、変動金利インデックスのテナーが4Wとなっている。1Mではなく4Wである。

通貨ベーシスはMXNサイドのテナーが4W、USDサイドのテナーが1Mとなっている。評価上は1Mにしたいところなので、実際には4Wだが1Mだと思って評価する。これはいわゆるコンベクシティ調整を行わないといけないところだが、実務上は4Wと1Mのズレによる評価の誤差は気にせず、コンベクシティ調整なしで評価してしまうようだ。
 
MXNスワップレートがドル担保前提のクォートだと仮定する。MXNスワップレートとUSD/MXNの通貨ベーシスを組み合わせてMXNの変動Legを相殺して消し、ドル担保ディスカウントカーブを作る。その後、生成済みのドル担保ディスカウントカーブをインプットにして、改めてMXNスワップレートからプロジェクションカーブを作る。

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