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解説
先日のプレスリリースで、みずほFGが次の3月末に会計上CVAを導入することが示唆されたが、このニュースがRisk.netでも取り上げられている。
今回の導入時のロジックがどれくらい先進的なものなのかにもよるが、今後ロジックを高度化していくのであれば、その度に損失が発生するだろう。
仮に、CDSがないカウンターパーティについて、銀行内格付けをもとにデフォルト確率を算定している場合は、スタンダードチャータード銀行のように、将来的にロジックを見直し、CDSベースのデフォルト確率に直す必要がある。
また、今回のCVA導入の対象ポートフォリオは、どこまでなのだろうか。プレーン商品のみであれば、残りのエキゾチック商品のCVAが将来的に損失として段階的に出てくるだろう。
いまのところ知る限りで日系で会計上CVAを入れているのは、大手証券2社とみずほだが、その他の大手証券やメガバンクに波及するのは時間の問題だ。また、今後はおそらく、準メガなど大手銀行、政府系金融、大手信託銀行、大手生命保険会社、大手地銀といった順番でCVA導入が進むことになるだろう。
大手証券会社やメガバンク以外については、CVA計算システムを独自に開発するのは困難と思われるため、システムベンダーが大手日系金融に営業をかけることになるだろう。
このシステムベンダーについても、日系のベンダーでCVA計算できるものはあまり聞いたことがなく、ほとんどが外資系で、例えば、CompatibL、TriOptima、Murex、Numrixなどである。これらベンダーシステムで求めたCVAについて、自社で数値検証できる日系金融はほとんどないだろう。出てきた数値を適切に解釈して、CVAのヘッジ取引を行っていく、という状態になるのにはまだまだ時間がかかりそうだ。
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