回答
原資産価格がバリアに到達するとオプションが発生したり消えたりする商品である。
・バリアに到達するとオプションが発生するものをノックインオプション
・バリアに到達するとオプションが消えるものをノックアウトオプション
という。
ノックインオプションの場合、バリアに到達しない限りオプションは存在せず、満期にインザマネーでも権利行使できない。
ノックアウトオプションの場合、バリアに到達するとオプションがなくなるので、その後、満期にインザマネーでも権利行使できない。
バリアオプションが最もメジャーなのは為替、つまり通貨オプションであり、バリアの付いた通貨オプションはそれなりに流動性があり、一般的に取引されている。
次にメジャーなのが株式オプションである。
その他、例えば金利オプションでは、バリアの付いたものはあまり一般的ではない。
バリアオプションの種類
分類するときの軸を挙げると、以下の通り。
(1)シングルバリアかダブルバリアか
(2)ノックアウトかノックインか
(3)バリアが上に付いているか、下に付いているか
(4)ペイオフがコールかプットか
(5)離散バリアか連続バリアか
(6)ウィンドウバリアかそうではないか
(7)リベートなしか、リベートありで即時払いか、リベートありで満期払いか
(8)ノーマルノックアウトかリバースノックアウトか
ここで、以下では簡単のために、
(1)はシングルバリアに限定する。
(5)から(8)については無視する。
この場合、(2)(3)(4)の3つの軸でそれぞれ2つずつ選択肢があるから、全部で8通りがあり得ることになる。
- Up Out Call
- Up Out Put
- Up In Call
- Up In Put
- Down Out Call
- Down Out Put
- Down In Call
- Down In Put
1.Up Out Callは、コールなので原資産価格が高くなるほどインザマネーになるが、上がり過ぎるとノックアウトする。よってこれは、インザマネーになり過ぎるとノックアウトするので、リバースノックアウトである。
2.Up Out Putは、プットなので原資産価格が低くなるほどインザマネーになるが、それとは逆に上がり過ぎるとノックアウトする。イメージとしては、アウトオブザマネーになるほどバリアに近づき、最後にはノックアウトする。これはアウトオブザマネーになり過ぎるとノックアウトするので、ノーマルノックアウトである。
5.Down Out Callと6.Down Out Putも同様である。
5.Down Out Callはアウトオブザマネーになり過ぎるとノックアウトするので、ノーマルノックアウトである。
6.Down Out Putはインザマネーになり過ぎるとノックアウトするので、リバースノックアウトである。