銀行に気候リスク資本が課されてしまうのか?

環境活動家グレタさんのニュースが後を絶たないが、欧州では、銀行の規制資本においても気候リスクが話題となっている。

 
銀行のローンポートフォリオに対するリスクウェイトについて、貸出先のビジネスが気候に与える影響を踏まえて調整しよう、というものだ。
 
いわゆる持続可能な投資を促すために、銀行の資本規制を利用しよう、という考えであり、これには賛否両論あるようだ。
 
確かに、環境に配慮していることと会社の信用力には、ある程度の相関があるのかもしれないが、そもそも余裕のある会社だからこそ環境にケアできる、という要因もあるだろう。
 
一方で、環境に優しいビジネスに投資すれば資本コストを節約できるとなれば、銀行が過剰なクレジットリスクを取るようになるのではないか、という批判がある。
再生可能エネルギーについては、現在用いられている技術が、イノベーションによって時代遅れになり、それについていけなかった会社は窮地に陥ることになる。
このように変化の激しい分野への投資を促進することで、過剰なリスクテイクになるかもしれない。
 
また、どのビジネスが環境に優しいのかを特定しないといけないが、その選択には恣意性がありすぎる。
 
気候リスク資本については、米国よりも欧州で特に話題になっているようだが、果たして日本はどうなるだろうか。

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