リパッケージ債とクレジットリスク

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解説

リパッケージ債でSPCに担保として預ける債券は国債が多いが、準国債や社債もある。これら担保債がデフォルトすると、前にも書いた通り、SPCがスワップカウンターパーティとやっているスワップが継続できなくなるため、リパッケージ債もデフォルトしてしまう。このため、リパッケージ債には担保債のクレジットリスクを反映すべき、ということになる。

スワップカウンターパーティとしては、担保債がデフォルトするとSPCがデフォルトするため、担保債のクレジットリスクを参照して、対SPCのCVAを評価し、それを対SPCのアセットスワップのクーポンに織り込むことになる。そしてSPCの発行するリパッケージ債の払うクーポンは、CVAの分だけ投資家にとって不利な条件になる。

しかしこれは、担保債がソフトバンク債など、社債の場合には当てはまるが、国債や地方公共団体の発行する公共債などの準国債の場合には、担保債の信用リスクをリパッケージ債に考慮するということは、あまり行われていない。果たしてそれでいいのかという話ではあるが、少なくとも現在の市場では、国債や準国債が担保債である場合には担保債はデフォルトせず、よって、リパッケージ債もデフォルトしない前提の評価になっている。

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