解説
何年か前にトヨタが複雑な条項をいろいろ含んだ種類株式を発行して話題になった。
・債券ではなく株式なので満期なし
・投資家には好きな時に普通株式に転換する権利あり、つまり投資家のコール条項
・投資家には好きな時に発行価格で発行体に種類株式を売り付ける権利あり、つまり投資家のプット条項
・発行体には好きな時に所定の価格で投資家から種類株式を買い取る権利あり、つまり発行体のコール条項
投資家から見れば、評価は、
社債価格+投資家のコールオプション価格+投資家のプットオプション価格-発行体のコールオプション価格
となるだろう。
実務での評価、つまりプライシングとしては、有限満期の転換社債として評価することになるだろう。
実際には株式なので満期はないのだが、システムに入力できる最長満期日が満期だとして、ツリーでバックワードに評価していく。