FRTBのローカル当局案を待つ金融機関たち

FRTBのグローバルでのガイドラインは最終化されたため、あとは各国の当局による規制案の作成フェーズに移った。

金融機関からすればデジャヴであり、前にも、グローバル案ができて、各金融機関が準備を始めていたのに、業界からの反対により、規制が後ずれして、結局、内容も変わり、前もって準備していたのが水の泡になってしまった。
今回は、金融機関たちはローカル当局の出方を辛抱強く待つことになるだろう。これ以上本当に規制案が変更にならない、という確信が持てる状態になってから、動き始めるに違いない。
 
欧州では、先にFRTBに基づくレポーティングを開始して、それで得られた実際のポジション情報を蓄積して、ローカル規制案の規制資本計算のパラメーターを調整しようとしている。
まず先にレポーティング義務だけを開始して、その何年か後に、規制資本計算をFRTB版に変更する、というものだ。

—–